『現代思想の遭難者たち』を読む

なにやら難しそう。
でも、マンガ。
著者は、『がんばれ!!タブチくん!!』、朝日新聞朝刊連載４コママンガ『ののちゃん』のいしいひさいち。

ネタにされる思想家は３６人。
マルクス・フロイト・カフカ・ニーチェといった古典的有名人も取りあげられているが、クリステヴァとかハーバーマスといった現役思想家もネタにされる。（注）

こんな喫茶店で、読み始め。

４コマが４列、合計１６コマで オチに導く。
１コマ、２コマ、４コマ、あるいは２０コマでオトす話もある。

冒頭、
なにやら難しそう。
でも、マンガ。
と書いた。

〝でも、マンガ。〟を、〝難しそうな題名だけれども、所詮はマンガ。　寝転がって読める本〟の意味ととらえてはいけない。

何の何の・・・

そもそもは、全３１巻を月刊で出版された『現代思想の冒険者たち』に月報としてはさまれていた冊子に連載されていたもの。

この本の読者は、
　・５日で読み終えることができる
　・３年で読み終えることができる
　・１日で読み終えることができる
のいずれか。

この本を５日で読み終えることができるヒトは、本書でネタにされる３６人全ての思想家の著作を、少なくとも１冊ずつは読んでいるヒト。

この本を３年で読み終えることができるヒトは、哲学専攻学生・哲学教師。
この本を研究対象にし、レポートを書けるヒト。

私は１日で読み終えた。
この本を１日で読み終えることができるヒトは、タダのバカ(^^；
何にも理解できないヒト(^^；

いしいひさいちというマンガ家は、マンガ家の域を超えている。
３６人全ての思想を完璧に理解している。

本夕、読了。

（注）
マルクス・フロイト・カフカ・ニーチェあたりなら、名前だけは聞いたことがある。
クリステヴァとかハーバーマスは存命の思想家のようだが、私は名前も知らなかった。