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2016年8月20日 (土)

『クマにあったらどうするか』を読む

黒岳から北鎮岳への分岐までは、左手に長径4キロ・短径2キロの楕円形の 周囲より200メートルほど低い凹地を見る稜線歩き。
凹地には、硫黄がまとまって浮いている個所が見える。
この凹地の最低部(1910メートル)付近では温泉が湧くのだが、同時に硫化水素ガスも噴くようで、地図には〝御鉢平(おはちだいら)〟という名とともに〝有毒温泉〟と記されている。

ここを望むのに格好な地点があり、そこでは某大学の〝ヒグマ研究会〟所属の3人が三脚を立ててヒグマの調査をしていた。
〝ヒグマ研究会〟はヒグマの生態研究の学生の集まりで、『クマにあったらどうするか』の研究者の集まりではない。
が、山を歩く者の立場では、訊きたくなる。
で、訊いた、〝クマにあったらどうしたらいい?〟

 

Bearこんな喫茶店で読み始め。

NHKの映像作家が、千歳に住む一人の熊撃ちから聞き取った話を文章に起こしたもの。
6回のインタビューに足掛け3年をかけている。

入山前日よりの読み始めで、御鉢平の稜線に立つ頃には あらかた読み終えていた。

〝クマにあったらどうしたらいい?〟のヒグマ研究会の回答と本書の内容は同じ。

プロのヒグマの飼育・調教者で、釣り名人のKaさん。
その彼は言う、
『アブラコやソイ。ナンボでも釣れるヨ』
私はヘボだけど、『どこで釣れるの』などという質問は、もちろんしない。

その彼は言う、
『ヒグマにあわないのが一番。 ヒグマとバッタリ出あってしまったら、自分の体を大きく見せること。 で、最後は闘うしかない』

と、同じ。

本夕、読了。

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