『ウェブ進化論』を読む
「本当の大変化はこれから始まる」が副題。
〝ウェブ〟とあるが、〝インターネット〟、〝コンピュータ〟、〝通信〟、〝情報〟などなどを、〝ウェブ〟という言葉で代表している。
以下、拙ブログ記事でも それらモロモロをひとくくりに〝ウェブ〟と表現する。
初版が出て1ヶ月で第6刷まで増刷された話題書。
ただし、初版が10年前の2006年。(注)
10年前にウェブを論じた本書を今読むと、すでに季節外れになった話や、ますます増速・増殖の度を増した事象、10年前には大きく花が開くように見えたが10年後の今はサッパリということがらもないではない。
しかし、私だと、この程度のタイムラグのある話が丁度読み頃。
こんな喫茶店で読み始め。
インテル、マイクロソフト、アップル、グーグルの、その始まりは一人あるいは せいぜい三人。
米国のこれら企業は、優秀な経営者・優秀な技術者だから創業できたわけではない。
これらは、〝優秀〟という形容のはるか上をいく〝ズ抜けた〟技術を持つ人だから創業できた企業。
これら企業の創造物を、著者はウェブの〝向こう側〟と表現する。
ウェブの〝こちら側〟とは、例えばネット商店・ブログ。
著者はシリコンバレーに住み、ウェブの〝向こう側〟を学びウェブの〝向こう側〟をウォッチしてきたヒト。
その著者が言う。
ウェブの〝向こう側〟は米国人にしか創造できない、と。
ウェブの〝向こう側〟にいる人間の優秀さは日本人の届くものではない、と。
例えば、グーグル社は、〝スゴく頭のいい優秀な人間は、自分を管理できる〟と言う。
そして、グーグル社が採用する人材は、
・創造的であると同時に競争的
・普通の人ならヘトヘトになるような仕事環境を好む
・上記二点のその前に、抜群に優秀であること
そういう人物が、グーグル社に押しかけてくるという。
こういう本を読んでこういう記事を書くような人は、ウェブの〝こちら側〟以下。
って、オレのことか(^^;
(注)
この年、アカデミズムの外で成された学問的業績を賞するパピルス賞を与えられている。
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