『ライカでショット!』を読む
写真家の自著。
'14(大正3)年の生まれとあるから、今年で102歳。
本書は、著者88歳の折に出版。
復刻後、昨年 改稿されて出版されたもの。
こんな喫茶店で読み始め。
絵の勉強をしながら、新聞のカット描きのアルバイトをしていた著者。
アルバイト先の新聞社の社会部長に声をかけられ、報道写真家として活動するようになる。
それが、'39(昭和14)年。
日本人女性として最初の報道写真家だという肩書で言われる人だが、ファッション誌などへのモデル撮影も多い。
'50(昭和25)年、本邦初の写真の個展を開いた時の展示はそれ。
絵描きを志していた人だ。
そんな絵心のある人が撮るのだから、初めての取材写真からして、露出が決まり構図も決まる。
その写真は世界35ヶ国に配信され、ドイツの新聞に載る。
ただし、その構図を得るために、脚立に立ち、地面に寝転がる。
いわゆる〝いいとこのお嬢さん〟。
足元はハイヒール。
多用したのがライカDⅢだったので、『ライカでショット!』というタイトルになっているが、感光サイズが6.5センチ×9センチのオートプレスミノルタや、更にふた回りも大きい4インチ×5インチのスピードグラフィック(スピグラ)も使っていたようだ。
撮る対象として何が難しいかといって、それは〝人〟だろう。
本書中には何点か著者が撮影した写真が載せられていて、そこに写っているのは人。
首相や著名作家も写しているが、デモ隊の学生や労働争議に参加する主婦たち、市井の子どもも写している。
人が写っていない写真もある。
それであっても、人を感じさせる。
多才な人で、油絵、フラワーアレンジメント、服飾デザイン、陶芸へと活動の場を移し、'65(昭和35)年頃から20年以上もカメラを持たない年月を過ごすが、再びカメラを持ち、今も現役の写真家。
102歳の今は、キヤノンのデジカメを使っているようだ。
本夕、読了。
私は、KON-chan号上でデカイさかなを写したい(^^;
コメント
こんにちは。
良い本ばっかり読まれていますね(^-^)。
読書・登山・釣りと有意義な毎日を過ごされて。
〝人生暇つぶし〟では無く〝人生暇無し〟ですね。
私は最近、ツタヤの100円文庫本です。
結構読んでいなかった話題の本がありますワ。
投稿: きーさん | 2016年5月25日 (水) 08:30
きーさん、こんにちは
いいンだかわるいンだか。
毒にはなってないと思いますが、薬にもなってない本ばかり読んでいますね(^^;
私は、〝忙しい〟ってのも経験したことがありませんが、〝暇だァ〟ってのも経験したことがありません。
ほどほどに生きています(^o^)
この場合の〝ほどほど〟っていうのは、〝ヌケてる〟というのと同義ですけれど(^^;
投稿: KON-chan | 2016年5月25日 (水) 17:45