『殺しの軍団柳川組』を読む
'58(昭和33)年、柳川次郎を組長に組織されたのが柳川組。
それが、'69(昭和44)年に解散するまでの話。
副題が、『山口組全国制覇の先兵たち』。
こんな喫茶店で、読み始め。
切った張ったが比喩でも何でもなく、文字通りの〝切った張った〟の世界。
のみならず、刺す、撃つが加わる。
極道。
「アンタと死ぬ」は演歌。
女が男に言う。
極道の世界では男が男に、「アンタと死ぬ」。
柳川次郎は「アンタと死ぬ」と言う人間が、幾人も寄ってくるカリスマをまとった人物。
極道の世界でなくても大成した人物に違いない。
解散後、山口組の幹部に取り立てられたり、自身が長となって組を立ち上げる者が何人か出る。
極道界の有能人物を多数抱えていた組だった。
8人で大阪で組織された柳川組が、奈良・京都とシノギ(極道用語で〝稼業〟のこと)の場を広げ、岐阜・石川・富山・北海道と勢力を拡大する。
その間、10年足らず。
最盛期の構成員は1700名。
「けんかに良い悪いがあるかい。勝たなメシの食いあげや」
けんかに強く、バカでなければ極道に入れない。
しかし、けんかに強く、バカなだけでは極道を生きてゆけない。
本夕、読了。
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