『失敗のメカニズム』を読む
「開腹したけれど手の施しようがありませんでした。 そのまま閉じました」
みたいなことは〝失敗〟とはいわないだろう。 現在の医学の限界。
バクチで身上をつぶしたヒト。
彼を〝失敗〟者とはいわないだろう。 自業自得。
いま現在の実力では成功しないことが明らかならば、それは〝失敗〟ではなく、当然の帰結。
著者は、国鉄労働科学研究所などで勤務したのち、大学で教える心理学者。
労働安全を専門とするのは経歴からも明らか。
こんな喫茶店で読み始め。
3度の食事。
1年で千回ちょっと。
20年なら2万回を越す。
それほど自然な動作なのに、舌を噛む、口の内側を噛む。
毎日上がり下がりしている家の階段。
その段数を言える人はマレ。
速球2つで2ストライクを取られたあとのスローカーブ。
待ち切れずに、バットを振って凡打。
ヒトの筋肉・神経は、まだ進化の過程にあるのだと思う。
ヒューマンエラーとはいうけれど、エラーするのがヒト。
JRの運転士が車両を止める時、ノブを向こう側に倒す。
非常停止の際は、体を投げ出せばノブが倒れてブレーキが効くことになる。
私鉄は、その逆(^^;
ノブを手前に引いてブレーキをかける。
JRの運転士が阪急電車を運転したりはしないだろうから、それでいいのだろうけれど・・・
レバー式の混合栓蛇口のハンドル。
左で高温、右で低温は共通。
下げて給水、上げて止水はTOTO。
上げて給水、下げて止水はINAX。
現在は、TOTOもINAX式を採用しているらしい。
上からモノが落ちてハンドルを下げた時、熱湯が出る可能性がある。
阪神淡路の震災からの教訓。
壁の照明スイッチは上でON、下でOFF。
刃型式ブレーカーも上で通電、下で遮断。
そうなのは、ずっと以前から。
なにゆえ業界最大手のTOTOが、それと逆だったのか。
〝失敗〟である。
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