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2015年9月13日 (日)

『ホルモン焼きの丸かじり』を読む

トウキビはもう終わりに近い。
小豆は収穫の始まり。

 

Book【画像:上】
赤い実を背に、カボチャの黄色にレンズを向けるヒトがいる。

【画像:下】
文春文庫。

東海林さだおのエッセー、「あれも食いたいこれも食いたい」の文庫版。
その内の一冊。

週刊朝日に、かれこれ30年近くも連載されている。
それを製本化したシリーズの出版は、40冊にせまろうとしている。

家人が購入してきたものも含めると、単行本・文庫本を合わせ、我が家の書棚にはその半分以上がおさまっている。

ミシュランガイド三つ星・満漢全席から、生卵かけごはん・おはぎに至るまで、あらゆる食い物が語られる。

東海林さだおは秀才の知性と、天才の視点を持っているヒト。

どうでもいいことが、天才の視点で解析され秀才の抑制されたユーモアで語られる。

本書、〝小松菜に学ぶ〟の章。
小松菜には個性がなく代表料理もない、と書く。
大根やほうれん草やカリフラワーは、その業務に励んでいるが、小松菜はいつも浮かぬ顔をしている、と続ける。

対して、カボチャ。
カボチャは何の疑問も持たず正々堂々カボチャ業を営んでいる、と。

上で、〝赤い実を背に、カボチャの黄色にレンズを向けるヒトがいる〟と書いた。
確かに、カボチャは正々堂々、カボチャはカボチャ。
赤い実を背に、レンズを向けたくなる対象だ・・・

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