『日本の弓術』を読む
岩波文庫。
今夕、読了。
来日は1924年(大正13年)、40歳の時。
日本で5年間、哲学・ギリシャ古典語・ラテン古典語を教えていたドイツ人哲学者が、ドイツでドイツ人のために行った講演の原稿を訳したもの。
講演は1936年。
標題は忠実に訳せば『騎士的な弓術』とすべきものらしいが、それでは内容に限定を加えてしまうという訳者の考えから『日本の弓術』としたとの由。
ところで、畑正憲が中標津に移り住んだ当初、同居の動物王国運営スタッフらが本を読まないのを憂い、岩波文庫を全巻買いそろえたという。
岩波文庫最終ページは、『読書子に寄す ー岩波文庫発刊に際してー』。
書かれているのは、
・・・・・古今東西にわたって・・・・・いやしくも万人の必読すべき真に古典的価値ある書を・・・・・
ということで、岩波文庫は角川文庫や講談社コバルト文庫のようなエンターテイメント性を追うことはせず、教養、広く人生に深く資する価値を有する書をそろえている・・・
畑正憲が岩波文庫をそろえたというのも、ンな価値を認めたからだと思う。
しかァし、・・・
私に限って言えばそれは違う(^^;
読書で、物語や思想や知識を得ることはできる。
しかし、読書で人生が豊かになるとか、人格が形成されるとか、ンなことァ、全然ない。
読書、それが岩波文庫であっても、私には何の身にも皮にもなっていかない(^^;
さて、
以下、〝弓〟とは〝和弓〟のこと。
在日5年間で、5段を得る。
引き絞っていても、どの筋肉も緊張していない。
矢を放つ際には、宇宙と同化する。
弓とは、そういうもので、それは非合理で直感的で日本的なもの。
それは、〝禅〟に身を置くことで成し得る。
ということらしい・・・
はて(^^;
弓は当て難いもののようだ。
アテネオリンピックアーチェリーの銀メダリストの山本氏は、弓をやったことがあるとのこと。
彼によれば、
『弓の作法で引くと全然当たりません。 これがアーチェリーの要領で引けば結構当たるんですよ』
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