『働かないアリに意義がある』を読む
群れ(コロニー)のなかの何割かの働きアリ・働きバチは、働かない・何もしないでブラブラしている、という話はよく知られている。
で、
『ヒトの組織にもそんなヤツがいる。 まァ、そんなのがいても何とかなる』
とか、
『ヒトの組織にもそんなヤツがいる。 まァ、そんなのをどうやって叩き直すか』
みたいな話が始まったりすることがある(のかもしれない)。
こんな喫茶店で読み始め。
今夕、読了。
書かれているのは、〝働かない・何もしないでブラブラしている〟という話のその先の話。
〝それは本当のことなのか〟
〝本当なら、なぜ存在するのか〟
ということを科学的に解いてゆく。
全然科学的にできていない私。
なので、観察・実験・理論の解釈・考察には、ひと息もふた息もついてじっくりと読まないとついていけなくなるページが多い。
結局、理解を諦めたページもあった。
そんなわけで、薄い本なのだが、最終ページにたどりつくまでには随分と時間が掛かった。
〝働かない・何もしないでブラブラしている〟アリやハチがいるというのは、事実のようだ。
そんなヤツらがいない、群れの中の全てのアリ・ハチが同一目的行動をとって働くのなら、それは最高に効率のいい組織だろう。
しかし、その群れは最高効率で動いていることにはなるが、余裕・予備・代替が全くない組織ということになる。
環境は変化する。
変化は徐々であるかもしれないし、突然かもしれない。
〝働かない・何もしないでブラブラしている〟それらは、実はその変化があって初めて働き出すようプログラミングされているのだという。
いざプログラムが実行されると、本来要員と同等の実力を発揮する。
だから、平時に他の個体同様に働くことで疲れ消耗してしまってはいけないのだと。
〝働かない・何もしないでブラブラしている〟ヤツらは、補欠でも二軍でもなく、組織の継続には欠くべからざる一員。
ということが、フィールド観察上も実験上もコンピュータシミュレーション上でも確認されることが紹介される。
かつて、自民党竹下派の七奉行に、
平時の羽田
乱世の小沢
大乱世の梶山
と評された政治家がいたが、それとは違うような似ているような。
平時の羽田は確認できたが、乱世の小沢・大乱世の梶山は確認のしようがない・・・(こともないかな)
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