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2015年3月 4日 (水)

『常識の世界地図』を読む

〝常識の非常識〟とか〝非常識の常識〟とか。

逆説的と言えばカッコ良すぎる。
キャッチコピー的と言えばいいのか。
このような表現で、我々の意識を見直させることを意図した言い方がある。

これは、私のような凡人未満のモノには、使う機会があり得ない言い方だ。
デキル人が使う言葉の用法で、相当にズルイ言い方だと思う(^^;

ただし、私でも1000や2000は並べられるほどに、言い方そのものは簡単だ。

例えば、
 真実の嘘 嘘の真実
 釈迦のキリスト キリストの釈迦
 美徳の悪徳 悪徳の美徳
 健康の不健康 不健康の健康
 存在の不在 不在の存在
 勝利の敗北 敗北の勝利
 戦争の平和 平和の戦争
 平穏の混乱 混乱の平穏
 繁栄の貧困 貧困の繁栄
 始まりの終わり 終わりの始まり
 写実の模写 模写の写実
 愛の裏切り   裏切りの愛
 白昼の暗闇 暗闇の白昼
 爆笑の悲哀 悲哀の爆笑
 静穏の混沌 混沌の静穏
 孤独の喧噪 喧噪の孤独
 ロックの演歌 演歌のロック
 安全の不安全 不安全の安全
 時間の空間 空間の時間
 飽食の飢餓 飢餓の飽食
 湿潤の乾燥 乾燥の湿潤
 デジタルのアナログ アナログのデジタル
 天使の悪魔 悪魔の天使
 好釣の不釣 不釣の好釣 (^^;
などなど。

 

Bookこういう言い方は、釣師には絶対に通用しない。
言葉のアヤなんぞに、釣師が引っ掛かるものか。
そもそもが、釣師は引っ掛ける立場。
釣師というのは、〝常識の非常識〟などと曲がりくねった言葉を頭に浮かべて竿を出したりしない人種だ(^o^)

釣師が相手にするのは、脳の小さな知恵のない非力な魚。
そんな魚をダマシ釣りあげるそのために、いい大人が、ハイカーボンスチールのフックとPEのラインとカーボンのロッドを使い、どこまでも真剣(ホントかなァ)に全力(ホントかなァ)で立ち向かう。
知恵のない非力な魚を相手に、初めから〝常識〟がないのが釣師。(^o^)

21世紀研究会編、文春新書。
今夕、読了。

〝常識の非常識〟とか〝非常識の常識〟とかという話が出てくるのならば、「オイラ、ウデのことはさておいて、釣師のつもり。 ンなこと改めて言われるまでもない話」と言うところだが・・・
書かれているのは、各国・民族それぞれの風習・風俗・ならわし・しぐさ・習慣といったこと。

宗教が背景にある事柄が多い。
例えば、日本の常識の「火葬」は、世界の常識から離れたかなり特殊な葬法だとか。

その発生の起源・背景が分からないが、世界の常識からは非常識に見えるものがある。
日本人に限って言えば、「座り方」、「食器の使い方」など。
「正座」をするのは日本人だけ。
食事の際、食器を手に持つのは日本人だけ。

てなことが、本書に書かれていること。

参考文献多数。
「21世紀研究会」というのは、「編集会議」のことだろう。
編集技術で作られた本だと思う(^^;

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