「ありがとう」雑考
JRの車内放送は日本語。
幹線はそれプラスすること英語。
路線によっては、それに更にプラスして中国語・朝鮮語。
JAL・ANAなど日本の航空会社の機内放送は、日本語、英語。
機内アナウンスは、
『ご搭乗の皆さま、こんにちは。当機は・・・・。』
と日本語でのアナウンスのあとで、
『グッアフタヌーン,レィディースアンドジェントルメン.・・・・,サンキュ』
となる。
小樽天狗山ロープウェイのゴンドラ内案内も、日本語、英語。
英語の最後は、『サンキュフォーユァコォペレィション』。
国際便だと、日本語・英語、それにプラスして発着国語がプラスされる。
『ニィメンハオ. ・・・・,シェシェ』
『アンニョンハセヨ. ・・・・,カムサハムニダ』
日本語での案内以外は、最後にサンキュ・シェシェ・カムサハムニダが付く。
日本語だけが最後に『ありがとう(ございます)』に相当する言葉が付かない。
『ご清聴ありがとうございます』とか『本日はご列席どうもありがとうございました』とか『本日はご搭乗ありがとうございました』とか、日本語の挨拶でも最後の最後には『ありがとう(ございます)』が付く。
だが、「お知らせ」レベルの短い話し言葉の終わりには、いちいち『ありがとう(ございます)』が付かない。
このことはキャビンアテンダントにとっても、気持が悪いというか、気まずいというか、落ち着かないというか、そんな気持ちになるのではないかと思う。
聞いているほうも、何となくしっくりこない。
『サンキュ』や『シェシェ』に比べて、『ありがとう(ございます)』は音節数が多いので、話し言葉の最後に使いづらいとも思うが、『カムサハムニダ』だって音節数が多い。
日本語の最便利語の「どうも」も、この場合は使えない。
以下、愚見・邪見。
これは多分、サービス業の成立の歴史からきているのだろう。
多数の人に口頭で案内・伝達する必要が日本において生じるのは、1872年(明治5年)に駅ができた時。
『散(断)髪脱刀令』の発令の翌年のこと。
当時の駅構内の案内がどんなだったかは知らないが、駅員の多くは士族出身だったという。
であれば、大衆に対して、駅員は滅多なことで「ありがとう(ございます)」とは言わなかったことだろう。
日本語の案内言葉の最後に「ありがとう(ございます)」がつかない理由は、こんなことからだと思う(^o^)
なお、同じく多数の人に口頭で案内・伝達する必要がある場所は百貨店だが、こちらは駅よりも30年以上成立が遅い。
・・・・・・・・・
しかし、大きな疑問が残る。
日本語のことはこれでいいとして、サンキュ・シェシェ・カムサハムニダの説明ができない(^^;;
フム・・・
駄文へのお付き合い、どうもありがとうございました。
コメント
JRの話が出ていたので、普段思っていることを。
私はJRは嫌いです。だから、めったに乗らない。
時間に正確のは良しとしても、運賃体系が気に入らない
いまどき、指定席で料金を高くすると言うのが
気に入らない。おまえの場所は無いけど、乗りたいなら
乗ってもいいけど、みたいな。
戦後の日本の列車事情みたいで、いやだ。
また、特急だの急行だの普通だの区別している
全部早くして、止まる止まらないにするべきだ。
などと、思っている次第。
まあ、ほとんど乗らないで、間違っているかも。
投稿: 川染 利夫 | 2014年10月31日 (金) 16:28
川染さん、こんにちは
国有(国策)事業、公務というのは競争原理が働かない(働かすことのできない・難しい)分野です。
JRは株式会社ですが、元々は国有鉄道だし、今現在も実質は国有鉄道ですから、なかなか民間の公共輸送機関のようにはいきません。
もっとも、はたして民間が効率的、先進的なのか本当のところは分かりませんが。
北海道には私鉄がありませんから、JRのヘンなところがそのままになっている、ということは言えそうです。
投稿: KON-chan | 2014年11月 1日 (土) 01:29