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2013年3月30日 (土)

チャラツナイ岬にて

乾いて刺さるような雪が真横から降ったが、ごく短い時間。
じき、傾いた日が薄雲を通して海面を光らせた。

130330_2チャラツナイ(茶良津内)展望台で北西に向かって立った。

吹き上げてくる潮風がモヤっていて、景色が煙る。
背中が地球岬。
ここは100メートルを越す深い断崖で、それゆえ波音もここまでは上がってこない。

電波塔の建つ丘が、チャラツナイ岬の尾根。

電波塔のすぐ海側、そこに敗戦の1年ほど前、高射砲が6門据えられた。

硫黄島を単機で離陸したB29が、札幌・小樽を偵察しての帰投時、ここからの砲撃に被弾したことが記録されている。
硫黄島と札幌を結ぶ直線上に、室蘭があることによる。
あと2ヶ月もしない内に戦争が終わる頃で、機は仙台沖で力尽きるのだが、被弾後も500キロ飛んだことになる。(注)

チャラツナイ岬の突端までたどり着ける小路があるのだが、電波塔の手前150メートルほどのところにある門扉が閉ざされていて現在は近寄れない。
500キロは遠い。
が、150メートルも遠い(^^;

(注)
B29の爆撃作戦行動半径は1600哩(陸里マイル:2600キロ弱)、往復で5000キロ強。
サイパン-東京がそれくらい。
硫黄島-札幌が往復4000キロ。
これが、カラフト(豊原:ユジノサハリンスク)までだと、往復でプラス1000キロの5000キロ。

日米両軍ともサイパン・硫黄島を重要戦略拠点視し、結果 激戦が行われたゆえんである。

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