予報と実際
オカに上がってから知ったのだが、本日10時25分頃 登別マリンクラブ所属艇が転覆し死者・不明者が出ているとのこと。
当時、KON-chan号は事故現場から20海里南西海域にいた。
胆振沖太平洋、同一海域と言っていいだろう。
ところで、KON-chan号出竿海域の気象・海象は以下の通りで、ナギだった。
風は北東。
その風は、強い時でも5m/s(10ノット)なかった。
南東からうねりが入っていた。
その波高(波の頂-谷)は1.5mほど、波長(波の山から山、あるいは谷から谷)は20mくらい。
ゆったりしたうねりで、そのうねりの上に0.3mくらいの小波が乗っていたが頭が丸く、小舟でも22ノットでの航海が可能だった。
事故艇は白老沖から登別漁港に帰航中だったそうだから、左舷からうねりを受けたのだろう。
波の進行方向に対し船首を30°に向けるという荒天時の操船原則があるが、ジグザグ航海しなければ目的地へ達しないから、波に横腹を見せなければならない瞬間がある。
報道(毎日新聞22時11分配信)では、事故当時の現場海域には14m/sの風と3~4mのうねりがあったとのこと。
小舟には、厳しい数字である。
今朝5時の室蘭地方気象台の予報は、『胆振地方』の波は1.5m。
この予報、KON-chan号出竿海域では、当たっているが・・・
同じ胆振地方の事故現場海域の予想波高と発表から6時間後の実際波高との差は、小さいとは言えない。
気象・海象を予報する技術レベルは、21世紀の今、まだこの程度であるのだ。
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