« ほぼ全魚種651種中の41種 | トップページ | 『北海道の鉄道廃線跡』を読む »

2011年12月11日 (日)

スズで飲む

昨年11月の横浜APECで使われたのが、真空二重構造のチタン製タンブラー(平底カップ)。
チタンは熱を伝えにくい(熱伝導率が小さい:鉄の1/4)金属なので、飲みものカップに適している。

やはり真空二重構造のステンレス製マグカップもある。

ところでカップ(に限らず食器類)は、軽いよりは重いほうがいい(と私は思う)。
合成樹脂のカップよりはガラスのカップ。
底の薄いカップよりは底の厚いカップ。
ソーダ石灰ガラスのカップよりはクリスタルガラスのカップ。

チタン(密度が鉄の半分強)製のタンブラーよりは、スズ製のタンブラー。

Tin_2【画像】
APEC首脳会議はインドネシアでも開催されているが、そこではスズ製のタンブラーが使われたに違いない。(注1)

私のスズのタンブラー。
これで飲む。

スズ(錫・Sn・tin・ティン)。
JISの表記は、“すず”。
元々、この金属名は純和語だから“すず”が正統表記である。(であるが、このブログでは、スズと表記する)

スズの密度は鉄より少し小さい程度で、チタンの1.6倍。
更に、強度が小さいからある程度の厚みを有する容器となる。(注2)
なので、ズッシリとくる。
さびにくく、金属味・金属臭がしない。(注3)
これが食器向き。

(注1)
インドネシアはAPEC参加国で、世界一のスズの産出国。
同じくAPEC参加国のマレーシアもスズの産出と加工で有名。

(注2)
強度が小さいので、カップとして使えるような真空二重構造を作るのは無理(つぶれてしまう)。
更に、チタンより熱を伝えやすい(熱伝導率が大きい:チタンの3倍、ステンレス(SUS304)の4倍)から、スズ製のカップは飲み物の温度が手やくちびるにじかに伝わる。
湯呑みにしたら、熱くて持っていられない。

(注3)
鉄にスズをめっきしたのが缶詰容器などに使うブリキ。

« ほぼ全魚種651種中の41種 | トップページ | 『北海道の鉄道廃線跡』を読む »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: スズで飲む:

« ほぼ全魚種651種中の41種 | トップページ | 『北海道の鉄道廃線跡』を読む »