小さな話
雑魚(ざこ)の話。(注)
小さな魚の話である。
昭和天皇は、『雑草という植物はない。名を知らないだけだ』と言ったという。
同様に、〝雑魚〟という魚もない。
九州や瀬戸内では、雑魚を提供することをウリにしている料理屋がある。
ウリにできるくらいだから、雑魚が必ずしも大衆魚とは限らない。
この地方で言う雑魚とは、商売になりにくい魚、流通に乗りにくい魚の別称(だと思う)。
【画像:上】
本日、能古島(のこのしま)へ。
フェリー乗船時間、わずか10分。
博多湾に抱かれた島で、北に玄海島(げんかいじま)、そのさらに北が玄界灘。
元寇の際、元・高麗軍が対馬・壱岐に上陸したあと、玄海島をスルーして能古島に上陸している。
この付近は、日本の古代・中世史のトピックが尽きない。
(針路160°(ほぼ南)で降下中、右手に能古島が見えた。 画像に向かって、右が北、奥が西、左が南・福岡市)
【画像:下】
雑魚の〝雑〟は、〝雑多な〟とか〝商品価値が低い〟という意味ではなく、〝多種多様な〟という意味だろう。
タイ・フグ・ブリ・ヒラメなどが有名だが、これらは流通に乗っている。
市場に出にくい魚、雑魚を食う・・・つもりで能古島のこの店に入ったのだが。
看板に偽りあり。
雑魚は一品も出ず(^^;
(注)
‘じゃこ’、‘ざっこ’、‘じゃみ’と発音する地域もあるようだ。
能古島では、‘ざっこ’。
コメント
お仕事とは暖かい地方への出張でしたか(^^♪
雪がないというだけで…とても羨ましいです。
投稿: はるさん | 2011年2月27日 (日) 23:34
はるさん、こんにちは。
若い頃、1月から3月まで、北九州市に長期出張したことがありますが、水道が凍ったことがありました。
玄界灘に面した地方は、寒い日は寒いので、冬期間の外歩きは北海道人と大して変わらない格好です。
たった今も、北海道仕様の格好で歩いても違和感ありません。
ではあっても、桃・梅・水仙が盛り、ツバキは盛りを過ぎて、すでに菜の花がポツラポツラと咲き始めていました。
能古島は甘夏柑の大産地です。
風当たりが悪かったのか、木から落ち出すほどのものが有るほどに熟しが進んだ実がなっていました。
甘夏柑の場合、木守りは春の季語にしなければならないようですね(^o^)
今日いっぱい、こちらで仕事です。
投稿: KON-chan | 2011年2月28日 (月) 06:15