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2010年9月19日 (日)

宗谷本線に乗る

右図は、道北のJR鉄道路の模式図。

Railroad_2黒線は現有のJR宗谷本線、赤線は廃線路。

天北、羽幌線などが廃線となった今、日本海沿い、あるいはオホーツク海沿いに稚内に行く鉄路は無い。
旭川より北に行く鉄路は、塩狩峠を越えて稚内に至る内陸線の宗谷本線ただ1本。

稚内にむかうのは今回で2度目。
前回は車で日本海沿いコース、すなわち石狩からオロロンラインを北上した。

今回は、鉄路宗谷本線で。

札幌発の特急『スーパー宗谷』、または特急『サロベツ』に乗るのが実際的で便利なのだが、札幌発の特急にとって、旭川は停車時間2分間の単なる通過駅。
今回は、あえて宗谷本線の起点となる旭川駅から、旭川駅始発の列車(注1)に乗車した。
さらに、これもまた あえて普通列車で。


259.4km、53駅(注2)各駅停車(注3)の旅。

100918_2【画像:上】
宗谷本線。
すれ違う列車は無い。(注4)
沿線には何も無い。
何も・・・

【画像:下】
稚内駅にて。
終端の車止め(注5)


(注1)
乗車したのは1両編成のキハ54ワンマンカー。
複数台の車両が連結されているのが〝列車〟。
だから、1両編成を列車と表現するのはおかしいような気がするが、JRでは1両編成も複数両編成も、〝列車〟と表現する。

(注2)
北旭川駅(貨物駅)があるので、実際の通過は1駅増えて54駅。

(注3)
普通列車でさえ停車しない駅が、6駅ある。
当記事では〝各駅停車の旅〟と表現したが、〝普通列車の旅〟とするのが正確だろう。
列車番号は 321D → 4325D → 4327Dと変わっていくのだが、同一車両で運行するので乗り換えはない。(運転士は名寄で交代)

帰路は特急『サロベツ』。

乗車時間は、
往路(旭川 6:05→稚内11:52)5時間47分
復路(稚内13:45→旭川17:33)3時間48分

(注4)
宗谷本線の複線化区間は、旭川-四条旭川-新旭川のほんの数キロ。
行き違いは、名寄・美深・音威子府駅であったが、下り列車が待ち停車。
実走中の列車同士の追い越し・すれ違いは無い。

(注5)
現在の稚内駅は北のさいはて。
盲腸線の終着駅。
が、かつては、稚内(港)駅からは樺太の大泊(おおどまり:コルサコフ)への鉄道連絡船が就航する稚泊(ちはく)航路が接続し、大泊からは本・支線合わせて600km以上の鉄路が延びていた。
稚内駅は、道南の函館駅に相当する拠点駅だった歴史を持つ。

100918

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コメント

高円寺です。
先日は足跡を残しただけで失礼しました。
僕は現在の住まいは東京ですが2年前まで札幌に6年住んでいました。その6年間で道内線は全線完乗しました。
宗谷線には完乗が2回(往復という意味です)、未完乗なら6回乗っています。
KON-chan号船長様と同じく321Dで下りたかったのですが、札幌を宗谷1で出て旭川でなよろ1に乗り換えました。だから通過は13駅でした。乗降客が有る駅より0の駅のほうが多いのですが地方線はどこも同じ感じです。
帰りは同じくサロベツでした。今はこの接続はないようです。
僕の宗谷本線完乗は2007年2月18日でしたが、突然カメラのシャッターが切れなくなって写真が2枚残っているだけですが脳裏にはしっかり残ってます。

投稿: 高円寺 | 2010年9月19日 (日) 12:34

高円寺さん、こんにちは。

厳冬期に宗谷本線を乗られたとは、それはある意味 幸せな経験でしたね。
私も、全てが雪に埋もれた宗谷本線を走ることが夢です。

ところで、高円寺さんの勘違いだと思いますが、上りは『スーパー宗谷4号』にお乗りになったのでは。

実は私も高円寺さんと同じく下りは『なよろ1号』『4329D』『4333D』と稚内着16:39を考えていました。
これなら、稚内発16:51『スーパー宗谷4号』で折り返すことができます。

JRのダイヤが昨年の10月に改正されていることは知っていましたが、チェック不足でした。
『スーパー宗谷4号』の稚内発は16:51のままですが、『4333D』の稚内着が16:59となっているのを確認したのは木曜日になってからでした。
これだと帰路も普通列車を選択せねばならず、旭川着が23:27となりちょっと行動が窮屈となります。
それで、金曜夜は旭川泊として記事中の行程を組んだわけです。
塩狩を通過したあたりから2時間ほど小雨。
それが、北上するにつれ青空が見え出し、利尻富士も山容を現しました。
野沢啓次さんはどこから写してるんでしょう。
超望遠レンズの効果もあって、まるで利尻富士のふもとを走っているような構図を決めていらっしゃいます。

投稿: KON-chan | 2010年9月19日 (日) 15:37

KON-chan号船長様のご指摘通りでございました。
音威子府までの未完乗往復時にサロベツに乗っておりました。昨年10月のダイヤ改正でなよろ1と宗谷4が接続しなくなったのは残念でございます。稚内滞在17分間での接続ですからこんな接続を残念がるのは鉄だけですけど。
鉄も使わないな。いまくらいになると宗谷4はほとんど夜汽車って感じで、宗谷本線の夜汽車ってのはほんとに闇の中を走るだけになりますから。

投稿: 高円寺 | 2010年9月19日 (日) 21:56

高円寺さん、こんにちは。

沿線の地理が頭に入っていれば夜汽車には夜汽車なりの楽しさがあると思いますが、特急では先頭・後尾車からの展望がききません。
宗谷本線の北半分のほとんどは家の明かりさえ見えないでしょうねェ。
元々、集落間をつなぐのが目的ではなく、旭川の師団と樺太をつなぐのが目的の路線ですから。

宗谷本線では、下りは左席、上りは右席に座るべきだと言われますが、その理由は日本海・利尻富士・天塩川を見ることができるからで往復とも私はそうしました。
普通車に乗るときは、これに加えて最後列席に座ることでしょう。
窓を開けても、他の人に迷惑をかけませんので。

この、窓を開けられるというのがいい。
夏なら、これだけの理由で夜汽車もいいかなっと。

投稿: KON-chan | 2010年9月20日 (月) 00:20

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