繰り返す、これは訓練ではない
濃霧。
それが薄まるのを狙い、9時10分出航。
が、霧が深く、出航はしたけれど、出港できず。
9時20分、帰港(^^;
わずか10分間のそんな短い航海に出る2時間前のこと・・・
霧が晴れるのを待っている間、私は海保岸壁で投げ釣りの様子を見ていた。
企業や学校などでは、年1回、防災訓練を行う。
『訓練、訓練。〇〇から火災発生。』といったような放送が、防災訓練の合図となる。
小学校なら、校長先生からの『みなさん、担任の先生の指示通りに、速やかに避難することができたようですね』なんて訓話を聞いて訓練終了。
自衛隊、消防、海保等だと、訓練そのものが仕事みたいなもの。
訓練そのものが仕事みたいなものだから、訓練でない仕事、つまり、スタートが『これは訓練ではない。繰り返す、これは訓練ではない。』となったら、かなり怖い。
アレぇ、私は海保岸壁にいたっていう話をしていたところだった。
オレンジ色の行動服を着た、海上保安官が巡視船『PL127 えとも』上で忙しく立ち振る舞う。
レギュラーの訓練ではなく、抜き打ち訓練なのだろう。
車でやってきては、船内に駆け込み、やはりオレンジ色の行動服に着替えては、その訓練の場に入っていく海上保安官が何人もいる。
おォ、きびきびとして、実に動きがいい。
訓練は、巡視船長や保安部長が、『非常呼び出し対応および、船上の諸官らの行動はおおむね良好であったと評価する。今後も、訓練、鍛錬を怠らず、海上保安官としての資質向上に更に努めるように。』なんて訓話して終了となるわけだ。
レスキュー艇の下架が終わり、船上が静まったので、上架までの間は訓練小休止だと考え、私、『国旗掲揚はまだですかァ』と、事情を知らないものだから、アホなこときいちゃった(^^;
あとで分かったのだが、今朝、濃霧の中、恵比寿島近くの浅瀬でヨットが座礁、その救助活動に向かうための行動で『これは訓練ではない。繰り返す、これは訓練ではない。』だった。
私が、講評しても何にもならないのだけど・・・
船上の諸官らの行動はおおむね良好なんてもんじゃなく、完璧に良好でした。
画像上の前列両端の保安官2名は、女性。
彼女らの、『ハイっ』という凛々しい返答が頼もしく聞こえました。
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