日記・コラム・つぶやき

2024年6月 9日 (日)

『商人』を読む

著者は’16年逝去の永 六輔。

帯に、
 六輔ワールド、
 いよいよフィナーレ!
とあるように、本書は、『職人』・『芸人』と続く三部作の最後。

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こんな飯屋で読み始め。

著者の信条は、
 曲がったことのない街角を曲がったら
 旅が始まる
国内外アチラコチラを、ショルダーバッグひとつで歩いている。

本書には、散歩先・旅先で聞いた商人らの語録が並べられている。
そのひとつが、
 商店街だけじゃありません。
 楽な仕事なら後継者はいまっせェ、
 ・・・たとえば政治家とか、タレントとか

本夕、読了。

タモリが、笑いを取っていた さだ まさしネタは、
 ・しみったれた暗さ
 ・オチの見える歌詞展開

タモリが、笑いを取っていた 永 六輔ネタは、 
 ・しみったれた文化論
 ・オチの見える文化論展開

タモリのような回転の速い頭を持っていない私にでも、永 六輔の文化論の展開は見通せる。
例えば、本書名は〝商人〟だが、それに〝あきんど〟と ふりがはを付けたりとか。

本書内で、永 六輔は自身を〝売文商人〟と称している。
〝売文商人〟に ふりがな は付いていない。

〝ばいぶんしょうにん〟と読ませるのだろうか、〝だぶんあきんど〟と読ませるのだろうか。

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2024年6月 8日 (土)

『山嶽地帯行動ノ参考 秘』を読む

〝山嶽〟とは〝山岳〟のこと。

本書は、帝国陸軍教育総監部本部長名で各部隊に配布された原本をスキャンして復刻したもの。
原本配布は、帝国敗戦の20ヶ月前の1944(昭和19)年1月。
信州の松代町(現:長野市の一部)へ大本営及び政府機能を移す計画が持ち上がる頃。

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こんな喫茶店で読み始め。

実際に山岳地帯に部隊を展開してデータを採取、それをもとに本書がまとめ上げられている。
データ採取は、中央アルプス最高峰の木曽駒ケ岳(2956メートル)山域や富士山において。

現在の日本人男性の体重はもう少しあると思うが、本書では兵士の平均体重を60キロとしている。
で、かつぐ重量が43から49キロ。

本書に掲載のデータから、
 水平に1000メートル進んで、上がる高度が100メートル
 傾斜6°弱の時、
 行軍速度は時速2.7キロ
 なお、30分ごとに5分間の休憩

 水平に1000メートル進んで、上がる高度が500メートル
 傾斜27°弱の時、
 行軍速度は時速0.37キロ
 なお、15分ごとに5分間の休憩

本夕、読了。

上記は、体力・気力ともに優秀な者の数字と本書の記載。
また、山地では地図に記せない道の屈曲が多く、図上距離の倍になることを考慮しなければならないことが書かれている。

11時間歩いた後の備考に、
 部隊ハ 体力的二 戦闘ノ 余力ヲ 十分保持シアリ
とある。

私のテントを担いでの、1泊2日の縦走時で、背中のザック重量は16キロから18キロ。
11時間なんて歩かないが、全力を使い切る。
テント設営後は余力なし。

私は兵士になれない(^^;

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2024年6月 2日 (日)

白老牛肉まつり

オリンピックは、ごと
ごとは、おきと言い換えできる。

〝白老牛肉まつり〟で昼食をとるのが我が家の毎年の行事だった。
しかし、〝白老牛肉まつり〟の直近最後の開催は’19年。
以降 コロナ禍で休催が続き、今年再開。
ってことで、ごとでもおきでもなく、ぶりに、昼食のために〝白老牛肉まつり〟へ。
〝まつり〟と銘打っているが、要するに規模の大きな屋外食事会。

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5年前は、土日2日間のまつりでメシを食うために集まったのは万人。
そして、私が感じたのは、じき、この増加一方の人の集団をさばき切れなくなるだろう ということ。

段取り八分に作業二分。
段取りとは企画のこと。

ぶりの今回の まつりを、関係者は練りに練って企画したものと思われる。
 ・白老駅⇔会場 の大型バスによるシャトル輸送の取り止め
 ・地元ベンチャーズの演奏や地元アイドルの歌謡ショーなどの取り止め
 ・そもそも演舞台を設置しない
 ・会場面積も縮小
 ・前売り券の販売数を大きく減らした(はず)
で、集めるのは万人。

さて、関係者が企画した通りに まつりは進行したか。
私ごときが それを評価するのは生意気・身の程知らずだが・・・
企画も その遂行の作業もウマくいったものと私は思う(^^) 

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2024年6月 1日 (土)

『くすりの発明・発見史』を読む

ツムラの漢方内服薬は、
 1番の葛根湯(かっこんとう)
から、欠番なしで、
 138番の桔梗湯(ききょうとう)
まで。
このうち、
 68番の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
は、足がツった時に効く。
漢方薬は、その薬効がジワジワ・ユックリのイメージがあるが、68番の芍薬甘草湯は即効薬。
ツったフクラハギが元に戻るまでの時間は、服用してから30秒(実体験)。

さすがは、中国四千年。

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こんな喫茶店で読み始め。

熱帯病のひとつのマラリア。
その病原体は、マラリア原虫(ヒトの赤血球中に寄生 アンパン形状 直径5ミクロンメートル)で、蚊が媒介する。
マラリアに感染する者は、年に2.5億人。
死亡する者は、年に60万人。

マラリアの特効薬に、キニーネがあるのだが・・・

本夕、読了。

映画『インディ・ジョーンズ』は、考古学者のインディが古文書を読み解くことから物語が始まる。

文化大革命中の1967年、毛沢東が立ち上げたのは、マラリア薬の開発プロジェクト
中国全土から集められた科学者が まず やったのは、インディと同じ。
古文書の調査から。
で、紀元前2世紀に、マラリア患者に青蒿(せいこう:ヨモギ属の植物 和名はクソニンジン)が使われていたことを知る。
さすがは、中国四千年。

2015年のノーベル生理学・医学賞受賞者は、
 William C. Campbell
 大村 智
 屠 呦呦(Tu Youyou)
の3人。

屠 呦呦(1930年- )こそが、文化大革命の さなか、中国全土から集められた科学者のひとり。
そして、屠 呦呦へのノーベル賞授賞理由が、

〝マラリアに対する新たな治療法に関する発見〟

彼女の業績は、青蒿から2種の薬効成分の分離・精製に成功したこと。
 ひとつは、マラリア原虫の殺虫薬剤(注)
 もうひとつは、薬剤耐性マラリアや重症マラリアの基盤薬剤

(注)
本書での説明は ほんの数行なのだが、マラリア原虫が分離させたヘモグロビン中の鉄原子に作用する成分を発見している。
この殺虫原理はたいへんに興味深い。

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2024年5月26日 (日)

『水を訪れる』を読む

著者は建設省(現 国土交通省)のキャリア官僚。
恵庭の漁川(いざりがわ)ダムの計画前調査の責任者だったヒト。
水資源開発関係の仕事が長い。

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こんな喫茶店で読み始め。

静岡県東部の丹那トンネルには、在来線が走る。
それと並んで掘られている新丹那トンネルには、新幹線が走る。
いずれも約8000メートル。

丹那トンネル掘削時には大湧水があり、その排水のための抗は本坑以上に長い。
新丹那トンネル掘削時は、湧水を丹那トンネルに流して進める工法を採用している。
この抗を使って、現在も水を排水している。

本夕、読了。

著者は、中近東・東南アジア・中国を多く歩き、また、欧州、米国を歩き、その地の人々が、いかに水を得、耕作し、家畜を飼っているのかを語る。
本書の副題は、『水利用と水資源開発の文化』
文明が発祥は大河流域、文化が栄えるには水は不可欠。

前静岡県知事が、なぜ、リニアトンネル掘削によって漏洩する大井川の水の処置に ああこう言ったのか。
真意のほどは知らない。
初選こそ僅差での当選だが、二選・三選・四選は、県民の多数支持を得て当選している。
上記、丹那トンネル掘削でその直上の地の水が抜け、水豊かだった丹那盆地が乾いた地となり、人の生活が一変した記憶があったことも その理由なのかもしれない。

さて、前知事辞任による静岡知事選投票日は今日だった。
その結果はいかに。
ただいま、23時30分。
結果が出た・・・

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2024年5月25日 (土)

『面白くて眠れなくなる人体』を読む

著者は、解剖学者。
内容は、
 ・クシャミとセキとシャックリはどう違う?
 ・鼻の孔はどうして二つある?
 ・黒い瞳と青い瞳では見えている色が違う?
等々、面白くて眠れなくなる人体のあれこれ。

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こんな喫茶店で読み始め。

小指を曲げようとする。
と、薬指まで一緒に曲がろうとする。
脳からの 小指を曲げろ との指令は、脊髄の内側の灰白質から出ている神経を通して指の筋肉に伝えられる。
ところが、指令を小指に伝える神経と薬指に伝える神経は同じ。
筋肉も くっ付いている。
というのが理由。

しかし、ピアニストは小指と薬指を別々に操作できる。
神経も鍛えられる、と著者。

本夕、読了。

眼球には6つの筋肉が付いている。
歩きながらでも、走りながらでも、ブレずに景色を見ることができる。
脳からの指令で、アタマの動きと逆方向に眼球を回転させる。
アタマの動きを知るのは三半規管。
著者は、それを手振れ防止機能と表現する。

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2024年5月18日 (土)

『動物の本能』を読む

著者は動物生理学者。

本書の「はじめに」は、
 少々腹をすえて読んでみていた
 だきたい。
で、終わり、
本書の「あとがき」は、
 苦労して読んでみたが、結局
 何もわからないとおっしゃる
 方もあるにちがいない。
という文章で始まる。

著者が言うように、本書、難しい。
私ごときが手にする本ではないような(^^;

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こんな飯屋で読み始め。

本能行動の対面は、学習行動だろう。

昆虫も学習することを証明する実験がある。
すりガラスに着色光を当て、その上にエサを置く。
ミツバチに1回学習させると、5~7日間後でも記憶している。
3回続けて学習させると、13日間後も記憶している。
1回の学習時間は、2~10秒。

本夕、読了。

働きバチの寿命は1ヶ月ほどのようで、それを考えると、13日間というのはハチの寿命全体の大部分ということになる。
ヒトの脳のニューロン(神経細胞)は、1010個。
昆虫は10個。

脳の大きさ(体積・重量)の違いのワリには、ニューロンの個数差が大きいとは思えない。
ハリウッド映画は、昆虫にさえ演技させるのだとか。
分かる気がする・・・

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2024年5月12日 (日)

『岩魚の帰る日』を読む

著作は、1970年にマンガ家デビューし、2020年に逝去した矢口高雄。
『釣りバカたち【山釣り編】』と副題が付けられ、13作が編まれている。

400ページ強に13作だから、1作30ページ。
どれも読みごたえがある。

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こんな飯屋で読み始め。

『チライ・アパッポ』は、別海町に住む夫婦の話。
札幌へ向かう特急おおぞらの描写がある。
1979年の作品だから、特急おおぞらをけん引するのはキハ80。

本夕、読了。

『チライ・アパッポ』が舞台とする川は、
  摩周の湧水に源を発し
  潺湲として原野を下り
  次第に根室湾にそそぐ
と、表現されている。

ところで、潺湲を読めるだろうか。
〝せんかん〟または〝せんえん〟と読む。
 水がさらさらと流れる様子
 涙がとめどなく流れる様子
のことなのだが、私は、読み・意味とも知らなかった(^^;

大陸で使う文字は、簡体字。
〝漢字〟は〝汉字。
〝魚〟 は〝鱼〟
と表記する。
が、その大陸でも〝潺湲〟は〝潺湲〟のまま。
大陸でも、使われることの少ない熟語なのだろう。

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2024年5月11日 (土)

『ウマは走る ヒトはコケる』を読む

著者は、
『ゾウの時間 ネズミの時間』の本川 達雄(もとかわ たつお )。

動物たちは、どのように、
 歩き
 泳ぎ
 飛ぶ
のか。

本書の理解に必要なのは、次元解析・π(パイ)定理。
ンな言葉は知らなくても、その考え方は義務教育の算数・理科の範囲内。

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こんな飯屋で読み始め。

サカナは口から入った水をエラブタから排水することで呼吸する。
水の流れは一方通行で、高効率。

泳ぐサカナの体表面の水圧を測定したデータが示されている。
口の先端が最高圧なのは当然だが、そこから体長方向に急速に圧力が下がり、エラブタ後端部で最低圧かつ負圧。
そこから尾に向かって、徐々に圧力が上がる。
よって、泳いでいない時はエラブタを動かさなくてはならないが、泳いでいる時は口を開けてさえいれば呼吸ができることになる。

口の先端から負圧のエラブタ後端までの どこかに、圧力変化のない位置がある。
それはどこか?
〝目〟の位置。

我々の水晶体は凸レンズ状。
その厚みを変えることでピント合わせをする。

サカナの水晶体は球形。
それを前後させてピント合わせをする。
泳ぐ速度が変わるたびに水晶体が前後してはピントが大きく外れる。

本著者は、泳いでも圧力変化がない位置に〝目〟があるのは納得がいく と書く。

本夕、読了。

動物生理学の権威者にタテつくのもナンだが、この説明は間違っている。
と、私は思う(^^;
それだと、水深方向で変化する圧力によるピントのズレを説明できない。

私の理解は、以下。
サカナの水晶体は、いわゆる魚眼。
焦点距離は短い、パンフォーカス。
なので、水圧変化で水晶体の多少の出入りがあってもピントのズレは小さい。
そもそも、サカナの小さな脳内の視覚野でどれほどの画像処理ができようか。

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2024年5月 8日 (水)

『オードリー・ヘップバーンの言葉』を読む

オードリー・ヘップバーンのメイクアップの特徴は眉(まゆ)。
『Sabrina(邦題:麗しのサブリナ)』の頃のオードリーの眉は、安室奈美恵の眉と対極的。

「サンダーバード 国際救助隊(International Rescue)」はトレーシー家が自費で創設した秘密組織。
そのトレーシー家の長男のスコットの眉に似ている。
スコットは、原子力推進ロケット サンダーバード1号のパイロット。

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こんな喫茶店で読み始め。

『ティファニーで朝食を』は、早朝のニューヨークを走るタクシーを映して始まる。
5番街のティファニー本店前に止まったタクシーは、60年代のアメ車の典型的フォルムのフォード・フェアレーン(FORD FAIRLANE)のセダン。
そこから降りたオードリーは、ティファニーのショーウィンドウを見ながらラスクをかじり、紙コップのコーヒーを飲む。

この映画の中で、オードリーは〝ムーンリバー〟を歌う。
が、試写会が終わるやいなや、パラマウントの幹部は、オードリーが〝ムーンリバー〟を歌うシーンを全てカットするよう注文を出す。

本夕、読了。

その場にいた彼女は、立ち上がって、
 私が生きているうちは、ぜったいにそんなことは
 させません
と言った。
と、本書。

それを何語で言ったのかまでは、本書に書かれていない。
彼女の使える言語は、英語・オランダ語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語。

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