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2024年9月

2024年9月29日 (日)

『日本の色 十二か月』を読む

今年の箱根駅伝は、往路・復路とも青山学院大学、したがって総合優勝も青学大。
この駅伝をラジオで実況中継するNHKのアナウンサーは、青学大の襷(たすき)の色をフレッシュグリーンと表現する。

大相撲、北海道出身の現役幕内力士は一山本のみ。
彼のまわし(締込:しめこみ)の色は、JIS Z 8102で269種定めている慣用色名に照らしあわせればスカイブルー。
が、TV・ラジオともNHKのアナウンサーはンな表現は絶対にしない。
空色。

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こんな喫茶店で読み始め。

青学大の襷の色は、若竹色(わかたけいろ)か若緑(わかみどり)。
5月の色。

一山本の空色は8月の色。
本書によれば、平安時代には成立していた色名(しきめい)で、『源氏物語』に、
 空の色したる唐(から)の紙
という記述があると。

本夕、読了。

再び本書によれば、日本語には空の色を表現する単語が少ないらしい。
上述したJIS Z 8102の慣用色名269種中、青を表すのに英語を使う色名が、
 ブルー
 スカイブルー
 ホリゾンブルー
 ミッドナイトブルー
など、17もある。

ところで、NHK大河ドラマ『光る君へ』で演じられる平安時代の宮中人の重ね着の色の組み合わせは 時代考証が確か。
『枕草子』の一節に、
 すさまじきもの
 昼ほゆる犬、春の網代
 三、四月の紅梅の衣
とあり、紅梅色(こうばいいろ)は2月。

桜の季節に、紅梅色の衣を着た女御・女房は確かに映らない。

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2024年9月22日 (日)

『仕事』を読む

厚生労働省は、Ministry of Health, Labour and Welfare

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こんな喫茶店で読み始め。

新約聖書には、
 εἴ τις οὐ θέλει ἐργάζεσθαι μηδὲ ἐσθιέτω
 The one who is unwilling to work shall not eat.
 働こうとしない者は、食べることもしてはならない

ベネディクト会の信条は、〝祈り働け〟〝ora et labora

表紙のミレーの『落穂拾い』に、著者の〝仕事観〟が映っている。
旧約聖書には、
 畑から穀物を刈り取るときは、その畑の隅まで刈り尽くしては
 ならない。 収穫後の落ち穂を拾い集めてはならない。 貧し
 い者や寄留者のために残しておきなさい。


本夕、読了。

日本国憲法が定める国民の三大義務は、
 第27条 教育の義務
 第28条 勤労の義務
 第30条 納税の義務
日本国憲法の草案は、連合国軍総司令部(GHQ)による。
GHQが書いた第28条の草案は、
 All people shall have the right and the obligation to work.
で、交付された第28条は、
 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

GHQとは、すなわち米国。
その米国の合衆国憲法の条文に、勤労の義務 はない。

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2024年9月16日 (月)

タップを立てる

5時15分の日出とともに出航。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

空は高く澄み、濃い青。
日射は強く、沖ではTシャツ・ハーフパンツ・サンダル・ツバの広い帽子。
良ナギだが魚信は遠い。
掛かってもガヤかカジカ。

10時、沖上がり。

ところで、・・・
タモ網を交換するため、タモ枠を外したい。
が、枠と柄をつなぐネジが さび付き、焼こうが叩こうが外れそうもない。

で、ネジのアタマをドリルで削り取り。

 オネジを作るのは、〝ネジ切り〟作業。
 メネジを作るのは、〝タップ立て〟作業。

残ったボルト軸に施工したのは、タップ立て。

以上は、North Wave船長の手による。

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ネジのアタマを削り取り、部にメネジを作り、

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網を交換、枠と柄を接続。
ということで、和了(^^) 

North Wave船長には、お手を煩わせました。
どうもありがとうございました。

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2024年9月 8日 (日)

絵鞆マリン倶楽部 秋の釣り大会

日出が5時07分。
5時出航。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

1投目。
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3秒で、ビンゴ(^^) 
この調子だと10枚は掛かるだろう。

が、
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こんな風景の見える海域や、

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こんな風景の見える海域で出竿するも、あとが続かず(^^;

9時30分、沖上がり。

洗艇後、絵鞆マリン倶楽部 秋の釣り大会 に参加。
銘打ちは〝秋の〟だが、今日は まだ夏。
日射しは暑い。

我が釣果では、入賞寸法に10センチも足りない。
登録そのものを自粛(^^;
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コロナ以降、久しぶりのパワーランチ。

サカナには食わせられなかったが、我が消化器は すでに秋。
好食欲を発揮。
豚汁・ジンギスカン・焼き鳥・焼きソーセージ・DENEB船長差し入れのチョコレートウエハース。
食った食った、ごちそうさまでした(^^) 

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2024年9月 7日 (土)

『ヒット曲のすごい秘密』を読む

著者は中島さち子。

4半世紀ほど前のこと。
当時 高校生だった中島さち子が ζ(ゼータ)関数 について考えた文章や、それについての数学者と行った討論を載せた雑誌を読んだことがある。(注)
この高校生は、この先 いったいどんな生き方をするのだろう。
その雑誌を読んで、そう思ったのを憶えている。

本書の副題は、
 音楽の魅力を数学で新発見!

あれから、4半世紀。
彼女は、音楽で花を開かせ、数学で花を開かせた。
今現在の 中島さち子は、プロのジャズピアニストで、プロの数学者。

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こんな飯屋で読み始め。

放送日が不定期なのだが、NHKラジオ第1で流れる「Music Scrap」で大友良英が紹介する音楽は面白い。
雑音に音楽性を与えたり、そのつもりだが結局は雑音に終わったりとかの いわゆる「無調(むちょう)音楽」。

本書で扱われるのは、そんな解説されなければ解釈にアタマが届かない音楽ではなく、我々が長く親しんでいる
「調性(ちょうせい)音楽」。

 サザンの「真夏の果実」とドビッシー
 「大阪で生まれた女」と「少年時代」
 YOASOBIとバッハ
などに共通するコード進行、対称性が説明される。

説明するのは数学者だが、せいぜい 一桁の足し算・引き算、2での掛け算・割り算、3での掛け算・割り算。
数式は1本も出てこない(^^) 

本夕、読了。

以前、拙ブログで記事にしたのは、
 『音律と音階の科学』を読む
こちらは物理学者の書いた本だが、
『数学は本書(『音律と音階の科学』)のためにあるようなものだ』
と。

両書とも話の始まりは古代ギリシャの数学者のピタゴラス。
音楽と数学の相性の良さ。

って、ちょっとウィキペディアを覗いてみたら、あるンですね『音楽と数学』という項目が。

(注)
ζ 関数とは何ぞや。
と問われても、私には 何のことやら はァ(^^;

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2024年9月 1日 (日)

『生き物の死にざま』を読む

阿川佐和子のエッセーに、〝生きざま〟という言葉が使われている一文がある。
それを読んだ父の弘之は、娘の佐和子に、
 「〝生きざま〟なんて言葉を使うもんじゃない」
と言ったそうだ。
娘に 〝生きざま〟という単語を使うなと言った弘之の気分が、私には分かる。

本書は、〝生きざま〟ではなく〝死にざま〟。

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こんな飯屋で読み始め。

書かれているのは、小はアリから大はゾウまで、30ばかりの生き物の〝死にざま〟。

チャップリンの「ライムライト」の一場面が紹介されている。
生きることに絶望した若いバレリーナに主人公(チャップリン)は、
 生きていくことは美しく素晴らしいことだ。
 たとえ、クラゲであってもね。
と語りかける。

クラゲは古い生き物で、生活史は複雑。
クラゲの出現は、5億年前。
その頃から、5億年間ずっと生き続けているクラゲがいるのではないかという説があるんだと。

本夕、読了。

以前、拙ブログに、
 『身近な雑草の愉快な生き方』を読む
という記事を書いている。
同じ著者なのを本書を読み終えてから気付いた私はマヌケ。

私の〝死にざま〟はマヌケなのに違いない(^^;

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