『職人』を読む
著者は永六輔。
著者が聞いた 職人の語りの数々が並べられている。
そのひとつは、
残らない職人の仕事ってものもあるんですよ。
えェ、私の仕事は一つも残ってません。
着物のしみ抜きをやってます。 着物のしみをきれいに
抜いて、仕事の跡が残らないようにしなきゃ、私の仕事
になりません。
こんな飯屋で読み始め。
人間国宝のおばァちゃんが織った紬(つむぎ:絹織物)。
それと、東レ・旭化成が織った化繊の紬の違いの判別はむずかしい。
人間国宝のおばァちゃんや沢村貞子が着れば、
「これ、ヘンだなァ」
と思えるくらい。
らしいのだと、著者。
フライフィッシャーはバンブーロッドを手にしたがる。
釣竿職人の使う素材は竹。
が、敏感、折れないのはグラスファイバーの竿。
と、著者。
本夕、読了。
著者の大ベストセラーは『大往生』。
ところで、1997年、NHKTVドラマの『大往生』。
主演の森繁久彌が演じた役は 残らない仕事をする〝しみ抜き職人〟。
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