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2023年3月

2023年3月29日 (水)

『戦争の値段』を読む

2015年に公開された映画『ミケランジェロ・プロジェクト』の原作は、
 『The Monumennts Men;Allide Heroes,Nazi Thieves and the Greatest
       Treasure Hunt in History』。
邦題を、
 『ナチ略奪美術品を救え―特殊部隊「モニュメンツ・メン」の戦争』
として白水社から出版されている。

ナチは、占領したフランス・オランダなどから、美術品をドイツ国内に移した。
それを取り戻すために米国陸軍内に組織された「モニュメンツ・メン」が、まだ降伏前のドイツ領内に入る。
戦争に勝つにも負けるにもコストが発生するが、美術品の移送にもコストが発生し、それを取り戻そうという行為にもコストが発生する。

著者は原子核工学を学んで出版社に記者として入社、投資ファンド会社を経て独立したヒト。

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こんな喫茶店で読み始め。

本書の副題が、
『教養として身につけておきたい戦争と経済の本質』

〝教養として〟の対象は、義務教育修了レベルの私のようなヒト。
なので、比較化・一覧化・グラフ化された表示が多く、読みやすい。
特に、目新しいことは書かれてないが、〝カネ〟での表現が多い。
〝本質〟とは、本書ではコストのこと。

日清戦争・日露戦争のコストと、当時の日本の国家予算とGDPの関係。
太平洋戦争の日米経費の比較。
ベトナム戦争・湾岸戦争のコストと、米国の国家予算とGDPの関係。
フォークランド紛争経費と、英国の国家予算とGDPの関係。
戦端を開く、継戦するに至るには、ソロバン勘定ができなくてはならない。
ああだこうだ言っても、カネ。

本夕、読了。

戦争の当事者が、美術品を愛でるためにそれを奪い隠匿する。
そのコストは、本書では見積もられていない。
戦争の当事者のもう一方は、隠匿された美術品のありかをさがし、そこへの攻撃を止める。
美術品を取り戻そうとするモニュメンツ・メン部隊のコストも、本書では見積もられていない。

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2023年3月25日 (土)

下げ九分から最干潮を経て上げ一分

マリーナのクレーン下水深は7メートル。
雪代が、ここまで入ったようで、7メートル下の海底がよく見えない。

良ナギ予報。
9時、出航。

ソウハチは移動したのか、先日までの海域に出竿艇は少ない。
Uターンして、根のサカナを掛けようと。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。
春らしい空気で、オカがかすむ。

サカナの食いが立つ潮位は、上げ三分に下げ七分とか。
今日の潮止まりの最干潮時刻は10時59分。
この時刻が、下げ十分、上げ零分。

下げ七分に相当する頃に根の上に浮かぶ、
魚探には、根のサカナが映る。
が、下げ七分の時間帯は不釣(^^;

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で、掛かったのは、下げ九分から最干潮を経て上げ一分の時間帯。

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2023年3月24日 (金)

『オンサイト!』を読む

site と sight は同音異義。
 on site  なら、現場で
 on sight   なら、チラ見して
くらいの意味。
競技クライミングはオンサイト(初見:on sjight) で、壁に挑む。

2000年公開の『ミッション:インポッシブル2』は、日射しを向こうから受け、オーバーハングの絶壁を登るトム・クルーズを左横から映すシーンで始まる。
右手の指をかけ、
左手の指をかけ、
オッと、指が外れる・・・
自然の壁を初トライで完登することも、オンサイト(on sjight) という。

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こんな喫茶店で読み始め。

〝針金〟とあだ名されるほどに痩せた少女の、小学生から中学生になる頃までの話。
1回の懸垂もできない ひ弱な筋肉しかないのに、ロッククライミングに臨む。

2005年、『週刊 モーニング』に連載されるも、17回目の連載を最後に途中打ち切りされたマンガ。
打ち切りの理由は、不人気。

同年、コミック版単行本『『オンサイト!1』・『『オンサイト!2』が発行されるも、間もなく絶版。
本書は、その復刻。

途中打ち切りされた話だから、張られた伏線が回収されていない。
が、作家は続きを描くつもりはないらしい。
もう、そんな体力はない、と。

本夕、読了。 

巻末に、
 復刻記念対談
 『オンサイト!』は鳩間島で生まれた
とある。
鳩間島(はとまじま)は、南も南、北緯24°。
西表島(いりおもてじま)の北、3海里にある小さな円形の島。
直径1キロ、周長3キロ。

作者はちょっとしたことで鳩間島を知り、そこに何度も通う。
鳩間島が彼の何を刺激したのか、その説明はない。
が、ここに通わなければ、『オンサイト!』は生まれなかったと。

私も立ったことがある島。

マンガも対談も中途半端。
その中途半端が心地いい。

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2023年3月21日 (火)

正午の太陽高度は48°

8時、出航。

良ナギ。
なのに、沖に行けども行けども竿を出している僚艇らの姿は見えず。

ポツンと1艇。
その艇の向こうで本船が行き交う。
ここで、我が艇の行き脚を止めた。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。
本船の行き交いが終わる頃、すでに十分な釣果を上げて港へと舵を切ったのか たった1艇見えていた あの艇が姿を消した。

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春分の日。

当海域の正午の太陽高度は48°。
影の長さは、高さ÷タンジェント48°。
その正午、沖上がり。

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2023年3月19日 (日)

その作業に、100分

5時42分の日出の光を浴びて もやいを解く。
5時50分、出航。

地球岬をかわす頃、マス海域で竿を出しているだろうP艇船長に架電。
返ってきたのは、
「ソウハチ」

で、我が艇もソウハチ。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

あまりいい風予報ではなかった。
が、予報はいい方向に外れ、良ナギ。

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カタはバラバラ。
総じて小さい。

11時に納竿し、沖で、ウロコと頭を取り腹抜き。
その作業に、100分。

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2023年3月18日 (土)

さらに沖に出る

8時30分、出航。

根の上で船を止める。
それほど ひどいニゴリではないが、サカナは口を使わない。
アタリは、たったの2回。
その2回とも、ハリ掛かりさせられず(^^;

さらに沖に出る。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

水深81メートル。
35メートルくらいに現れる反応にサビキを入れる。

風穏やかで、春の日を反射して光る海面がまぶしい。
しかし、水温は低く2℃。

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反応は、ソウハチ。
カタはバラバラ。
スケソが一緒に掛かる。

帰航時、再び根の上に浮かぶ。
が、不釣(^^;

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2023年3月11日 (土)

『音律と音階の科学』を読む

私の理解では、
 音階:ドレミファのこと
 音律:音の高さ(振動数)を決めるルールのこと
以下では、用語の定義を思いっきりユルユルにして、音階も音律も〝音階〟と表現する。

西洋音楽の音階を理屈付けた最初のヒトは、ピタゴラス。
紀元前6世紀のギリシャのヒト。
その頃の日本はと言えば、先史の縄文時代。

ピアノのドからシまでの1オクターブ内にあるのは、白鍵7つ、黒鍵5つの計12。
1オクターブが12に分けられているのはピタゴラスに由来する。

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こんな喫茶店で読み始め。

ピタゴラスは数学者。
著者は、自らビブラフォン(鉄琴の仲間)も弾く物理学者。
で、
『数学は本書のためにあるようなものだ』
と書く。
実際、本書の当初原稿は数学的味付けの濃いモノだったよう。
それが、出版社の注文によって数式を削除したと。
おかげで、私でも書かれていることに付いて行けるのはありがたい。

演奏することができ、聞き分けることができるのなら、1オクターブを12だけに分ける理由はない。
現に、インドやアラブ音楽は1オクターブに数十の音階があるらしい。

西洋音楽の代表楽器のバイオリンにはフレットがないから、1オクターブを無限に分割できる。
三味線も同様。
が、7音階、ヨナ抜きの5音階が普通。

本夕、読了。

15世紀の中頃からの70年ほどのイタリアはルネサンスの最盛期で、3人の天才が絵筆をふるった時代。
その3人とは、
 レオナルド・ダ・ヴィンチ
 ミケランジェロ
 ラファエロ

下の、バチカン宮殿(ローマ教皇の居住宮)の有名な壁画の『アテナイの学堂』はラファエロの手によるもの。
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この絵ので囲った小さな黒板を足元に置いて座っているのはピタゴラス。
このの黒板に描かれているのは下図。
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VIは6
VIIIは8
VIIIIは9
XIIは12
4つの数字の組み合わせは6つあるが、
 6:12=1:2
 6:9 =2:3
 8:12=2:3
 6:8 =3:4
 9:12=3:4
 8:9 =8:9
と、比としては4つ。
で、それをを弦の振動数の比(減の長さの逆比)とすると、
 1:2 で、ドに対し、1オクターブ上のド
 2:3 で、ドに対しソ
 3:4 で、ドに対しファ
 8:9 で、ドに対しレ
となる。

数字はきれいだが、この方法で作られる音階は、現代人の耳にはちょっと違和感がある。

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2023年3月 6日 (月)

『金融工学の挑戦』を読む

ノーベル賞々金は、ノーベルの遺産を管理・運用するノーベル財団が出す。
ただし、経済学賞の賞金は、スウェーデン国立銀行から。
なので、
 ノーベル物理学賞
 ノーベル化学賞
 ノーベル生理・医学賞
 ノーベル文学賞
 ノーベル平和賞
だが、経済学賞はノーベル賞ではないので、
 経済学賞
と頭にノーベルが付かない。
ではあるが、世界最高権威を持つ賞であることには変わりない。

以下、日本での習慣に従って、経済学賞を〝ノーベル賞〟と表現する。

リーマン・ショックの発生は、2008年9月。
その時期に米国連邦準備制度理事会(FRB:米国の中央銀行に相当)のトップとして金融危機に対応したベン・バーナンキらが昨年のノーベル賞受賞者。

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こんな喫茶店で読み始め。

リーマンショックの10年前。
年率で投資額の40パーセントの収益を上げていた投資会社(ロングタームキャピタルマネジメント:LTCM)を起業したのは、2人のノーベル賞受賞者。
しかし、ノーベル賞受賞者が作って大いに稼がせてくれた数学モデルは、現実社会の変化に付いていけなかった。
LTCMの起業から5年、1999年に経営破綻。

本夕、読了。

競馬だけで生活しているヒトを知っている。
対象とするのは、土日開催の中央競馬だけ。
Excelのマクロで組んだプログラムが全てで、馬の名前さえ知らずに、ネットで馬券を買う。
勝つレースもあれば負けるレースもある。
が、トータルでは飲み食いに困らぬだけ稼げて、かつ週休5日。
エンジニア出身のヒト。

〝ギャンブル工学〟という学問が生まれるかも(^^) 

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2023年3月 5日 (日)

こんな日は尻すぼみ(^^;

5時15分、出航。

6時05分の日出を、やや右手に見ての航海。
やがて、水平線上にサクラマス狙いの船団が見えだした。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

1投目。
毛バリのフォール中に糸ふけ。
幸先よくマス。
3尾目までは1時間かからなかった。

10時頃にはライセンス上限の10尾に届きそう・・・
が、得てして、こんな日は尻すぼみ(^^;

4尾目以降が遠い。

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正午のライセンス制限時刻までマスを誘うも、7尾でタイムアップ。

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