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2022年11月

2022年11月27日 (日)

『政治の数字』を読む

明治維新後に7万余あった自治体。
それが、明治の大合併、昭和の大合併、そして平成の大合併を経て、今は、
 都道府県   47
 東京都区部  23
 市町村  1718
にまで減っている。

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こんな喫茶店で読み始め。

直近の10年間でいい。
どの政党が何と何に分裂し、どことどことどこの政党が一緒になったかを言える人は滅多にいない(と思う)。
著者は、自由民主党を皮切りに、
 新進党 (海部俊樹)
 太陽党 (羽田孜)
 民政党 (羽田孜)
 民主党 (菅直人)
の事務局員を務めた政治評論家。
【 ( )内は、当時の党首 】

平成の大合併、政党の合従連衡を、政党スタッフの立場で見てきた人が、
 自治体
 議員
 外交官
 官僚
などについて、数字をあげて語る。

本夕、読了。

副題は、『日本一腹が立つデータブック』。
日本一かどうかは別として、また、腹が立つかどうかも別として、掲げられている数字は出典が確かでデータブックとして大いに信頼できる。
しかし、私ごときが言うのもナンだが、長いこと政治を中から見てきたヒトが、
 衆参議員らの実働時間
 議員の世襲割合
 議員外遊費用
 在外日本大使館・公使館員業務
などを突っつくのはヒガミに見える。
なぜか。
本著者、
 あるべき姿
 それを具現化するための具体的施策
をひとつも語らない。

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2022年11月23日 (水)

その頃からアタリが遠のいた(^^;

冷えた朝だった。
冷えたが、風は弱く 空は青。

8時、出航。

サケの跳ねを求めて、アッチの海域、コッチの海域へと。
が、アッチの海域にも、コッチの海域にも、サケの跳ねは見えず。

跳ねは見えないが、ドジャーを流すと竿先がチョンチョンと震える。
あがってきたのは、アブラツノザメ。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。
根の上に浮かぶ。
良ナギ。

アタるのはガヤ(エゾメバル)。
1尾目をリリースしたはずみで、連続9尾リリース。
10尾目からキープしたが、その頃からアタリが遠のいた(^^;

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ソイはいるようだが、あがったのは1尾のみ(^^;

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2022年11月20日 (日)

『物理学者、SF映画にハマる』を読む

'18年、UFOが日本に飛来した時の対応を野党議員から質問されたことに対し、安倍内閣が閣議決定した答弁は、
 ・UFOの存在を確認したことはない
 ・UFOが我が国に飛来した場合の対応について特段の検討を
  行っていない

'20年、米国防総省が米軍機が撮影したUFOの可能性がある動画を公開したことを記者会見の席上で問われた河野国防相は、
 ・万が一、遭遇した時の手順をしっかり定めたい

今年の7月、米国防総省は、All-Domain Anomaly Resolution Office(AARO:全領域異常解決室)を新設。
そこではUFOも調査対象であることが発表された。

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こんな喫茶店で読み始め。

本書の副題は、
 「時間」と「宇宙」を巡る考察

著者は現役の第一線物理学者。
そんなヒトが、〝バック・トゥ・ザ・フューチャー〟、〝ターミネーター〟、〝スター・ウォーズ〟、〝ゼロ・グラビティ〟をネタに、
 タイムマシン
 宇宙人
 宇宙旅行
等を、最新の専門知識を駆使して語る。

今年のノーベル物理学賞は、
 〝量子もつれ〟に関する研究
に対して。
〝量子もつれ〟とは何のコトなのか私にはサッパリ(^^;
だが、本書には、
 〝量子もつれ〟の関係にある2つの粒子の一方の状態を観測
  すると、その粒子間隔がどんなに離れていても、瞬時に
  もう一方の状態が確定する
ようなことが書かれている。
我が身は時間を行ったり来たりできなくとも、また、何光年も遠くの恒星を回る惑星には行けなくとも、情報は得られる(かもしれない)。

本夕、読了。

地球の半径は6400キロ。
国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から離れること わずか400キロ。
なので、ここでの重力は地表の88%もある。
ISS内が無重力に見えるのは、強い遠心力による。
と、本書から。

一昨日、北朝鮮が発射したミサイルが到達した最高高度は6000キロ超。
ISSより、はるかに高い。
弾頭が渡島大島の西沖に落下したのは、この高さでも地表の27%の重力があるからなのと、水平方向にはそれほど速度が出ていないから。

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2022年11月13日 (日)

『関西ヤクザの赤裸々日記』を読む


読みは〝マルヒ〟。
意味はナイショ。
〝キミとボク〟の関係のこと。

読みは同じく〝マルヒ〟だが、〇の中が〝被〟だと警察用語の〝被疑者〟。
〇に〝何とか〟の警察用語は他にもある。
 〇に〝走〟で〝マルソウ〟、暴走族のこと。
 〇に〝参〟で〝マルサン〟、参考人のこと。

組織暴力を担当するのは、マル暴デカ。
 〇に〝暴〟で暴力団。

警察署内にあるブタ箱とは、留置所のこと。
留置期間は、72時間が多い。
が、10日間への延長、最長20日間までの延長が可能。
ブタ箱に入れられた〝マル暴〟の留置期間を
 72時間にするか
 10日間にするか
 はたまた20日間にするか
は、マル暴デカの胸の内次第。

著者は18歳で極道の世界に入る。
組事務所に詰めて掃除・電話番を担当する部屋住みを経て、組長付きになり、組長と姐さん(組長夫人)の身の回りの世話をする。
さらに、上部団体の会長付きを経験し、まもなく、喧嘩の時に一番先に駆けつける行動隊長に。

痛い目にあわすこともある。
自分自身が、痛い目に会うこともある。
痛いのは、肉体のみならず精神も。

行動隊長としての喧嘩のあと、ブタ箱に入れられる。
マル暴デカから、著者が極道一本道を歩んでいることを認められる。
72時間で釈放。
その釈放の際、マル暴デカが見送ってくれたという。

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こんな喫茶店で読み始め。

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こんな喫茶店とは、海に突き出る丘に上がる坂道を歩いて、最後にこの13段の階段をのぼった先にあるランプ城。

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前回訪れたのは13年前
当時80歳だったママは、今現在93歳のはず。
250円だったコーヒーは500円に。

ヒトは老いる。
本著者も、カタギになって10年が過ぎた。

が、ここの空気は13年前と変わらない・・・

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2022年11月12日 (土)

ハエ撃ち2発2中

9時、出航。

噴火湾は、サケ沖釣りのシーズン最後期の海域。
その噴火湾で主流の釣法は、跳ねるサケの鼻先めがけて放ったルアーを食わせるハネウチ。
表記は〝跳ね打ち〟とするのが標準。
私は、それを〝跳ね撃ち〟と表記したい。

サケの跳ねを見つけなければ、釣りにならない。
防波堤を出て、微速航行で北へ。

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今日の出竿はこんな風景の見える海域。
良ナギ。

本海域到着時は何艇か浮かんでいたのだが、どの艇もタモを使う気配はない。
ルアーを放るにも、放る先となるサケの跳ねがない(^^;

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左に見える艇は、サケの跳ねを求めてイタンキ沖から豊浦沖までの航海後、当該海域にやってきたSeaRoman。
SeaRoman船長よりの情報は、
「一度も跳ねを見ず」

小指に輪ゴムを引っかけ、親指の付け根から手の甲側に回し、人差し指のツメに引っかける。
ゴム鉄砲。

マトは、我が艇のキャビン内に紛れ込んだハエ。
フロンドガラスに止まったハエに狙いを定め、輪ゴムを発射。
次に、サイドガラスに止まったハエに狙いを定め、輪ゴムを発射。

サケの〝跳ね撃ち〟は成らなかったが、〝ハエ撃ち〟は2発2中(^^) 

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沖に浮かんでいる落ち葉が、KON-chan号後方にゆっくりと流れてゆく。

一度も跳ねを見ず。
流していたドジャーにもアタリなし。
ボーズ(^^;

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2022年11月 5日 (土)

『「カノッサの屈辱」を30秒で説明せよ。』を読む

世界史上のキーワードを、本書ではパワーワード呼ぶ。

NHKのアナウンサーがニュース原稿を読む速さは、1分間に300から350文字。
1分間に1000字、30秒で500字話せたら、かなりの早口。
黙読なら 数字が上がる。
それでも、1分間に1600字、30秒で800字読めれば一般人なら速いほう。

本書で取り上げられているパワーワードは、86。
1つのパワーワードを説明する文字数は1000前後。
口で説明することはもちろん、読むにしても30秒では難しい。

まァ、急ぐ必要はない。
ゆっくりと、ページをめくろう。

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こんな喫茶店で読み始め。

ポルトガルとスペインが植民地を求めて、アジア、アフリカ、南北アメリカ大陸へと大型帆船で航海を行う。
15世紀中期から17世紀中期の約200年のことで、その時代を世界史では〝大航海時代〟と区切る。
〝大航海時代〟の最初の覇者は、15世紀末にアフリカ南端の喜望峰回りのインド航路を開き莫大な財を成した人口150万の小国だったポルトガル。

英文の歴史書では、〝大航海時代〟を〝Age of Discovery(発見の時代)〟と記述している。
そもそも、〝大航海時代〟というパワーワードを案出したのは日本人。
〝Discovery〟とは、ヨーロッパ人の立場。
アジア、アフリカ、南北アメリカ大陸は、彼らに発見されるもナニも ずっと以前からそこにあった。
と、岩波書店の世界史シリーズの編集スタッフは考え、〝大航海時代〟というパワーワードを案出した。
今から、60年前のことで、意外と新しい言葉。

本夕、読了。

現地の発音にできるだけ忠実にというのが現地音主義。
なので、キエフと発音していたウクライナの首都がキーウと発音することになった。
同様に、
 マホメットがムハンマド
 アレキサンダー大王がアレクサンドロス大王
 ヒットラーがヒトラー
 リンカーンがリンカン
などが、本書に紹介されている。

ところで、今年の5月横須賀にも寄港した 世界の海軍史上初の女性艦長が指揮する原子力空母の日本のマスコミでの表記は、エイブラハム・リンカーン。

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2022年11月 1日 (火)

『借金を返すためにマグロ漁船に乗っていました』を読む

船員には、労働基準法が適用されない。
なぜなら、陸から離れた揺れる船内が労働の場で かつ生活の場。
医療などへのアクセスも不自由。
1日8時間・1週40時間の勤務時間制限もかけづらい。
更に、休暇・休憩に定期性・規則性を求めにくいことなどから。

船員を守るのは船員法。
これにより、船員一人に一つのベッド、1日3食の食事が保障されている。
また、船員には、身分証明書と健康保険証とパスポートを一緒にしたような船員手帳が与えられる。

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こんな喫茶店で読み始め。

実家はアワビ養殖業者。
その養殖施設一式が台風で流される。
民宿業を始めることで、立ち直りかけるが、繁盛したのは ほんの短期間。
何だかんだで、一家は5千万の借金を背負う。

著者、高校1年生のときのこと。

中学生の時からグレて、高校には弁当を食べて昼寝をしに通っていたようなもの。
つてがあって、実家の生活の助けとするため高校を中退、
 15人乗り組みのマグロ漁船で1ヶ月の操業を2航海
 15人乗り組みのマグロ漁船で4ヶ月の操業を1航海
 20人乗り組みのマグロ漁船で10ヶ月の操業を1航海
 20人乗り組みのマグロ漁船で12ヶ月の操業を1航海
する。

船員法により、狭いながらもベッドが与えられ、思いのほかウマい食事が1日3食提供され、著者はマグロはえ縄漁に従事する。

ところで、冒頭、〝船員には、労働基準法が適用されない〟と書いた。
ひとたび操業が始まると、食事時間は15分。
連続20時間労働。

〝医療などへのアクセスも不自由〟とも書いた。
マグロを掛けるハリが、機関士の目に刺さる。
医療機関にとどけるため、船をはしらせること1週間で、ミッドウェー島にたどり着く。

本夕、読了。

一人前になるまでは、支払われる給料は一人前の8割。
が、3航海目には、一人前分が支払われる。

カネにはなる。
カネにはなるが、著者は足掛け3年乗ったマグロ漁船を降りる。
船を降りて30年とちょっと。
オカに上がって30年くらいまでは、マグロ船にまつわる夢をよく見たという。
過酷な労働に、先輩漁船員からのパワハラ。
見るのは悪夢。

冒頭に書いた。
〝船員には、労働基準法が適用されない〟
と。

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