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2022年5月

2022年5月31日 (火)

『鷹将軍と鶴の味噌汁』を読む

副題は、『江戸の鳥の美食学』。
〝美食学〟には〝ガストロノミー〟とルビが振られている。
著者は民俗学者。
著者によれば、〝美食学(ガストロノミー)〟とは、
 料理をめぐる歴史や政治、社会や経済、そして文化の多局面を考究し、
 その全体像を考える総合的な学知
なんだと。

おゝ、〝考究〟に〝学知〟とな。
これまでの人生で、鉛筆でもボールペンでも書いたことがなく、キーボードで打ち込んだこともなかった単語の〝考究〟と〝学知〟。
これが、我が指による初めてタイピング(^^) 

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こんな喫茶店で読み始め。

書名の〝鷹将軍〟とは、徳川吉宗のこと。
〝鶴の味噌汁〟は、文字通り鶴肉を具にした味噌汁のこと。
とはいっても、吉宗や鶴料理に多くの紙数がさかれているわけではない。
日本人が、いかにトリを獲り、どのようにトリを食べてきたかについて、縄文時代から近代に至るまでの、
 歴史や政治、社会や経済、そして文化の多局面を考究し、
 その全体像を考えた総合的な学知
が、述べられている。

四条流(しじょうりゅう)とは、素手で素材に触れることを一切せずに調理を進める包丁道。
平安時代に始まる。
文献で確認できるトリ料理は このあたりに始まり、江戸時代には料理法・料理屋など かなり詳しく記された文献が残っている。

綱吉によって発せられた生類憐れみの令が支配する時代にも、将軍家から宮中へトリが献上されている。
タンチョウ、ハクチョウ、カモ、カラス、スズメなど、あらゆるトリを日本人は食べてきたことが確かな裏付けのもと考証される。
しかし、どういう理由があってか、日本人がカモメ、ツバメを食べた記載はない。

本夕、読了。

皇室は鴨場を持つ。
賓客らを交え皇族が、手に持った網で狩る。

伏見稲荷大社裏参道には、スズメ(とウズラ)の姿焼きをウリにする食い物屋が店を出している。
スズメ(とウズラ)の姿焼きなら、我が町にも提供する焼き鳥屋がある。

東京新橋。
トリ料理の店、末げん(すえげん)。
1970年、陸自市ヶ谷駐屯地で割腹自殺する三島由紀夫の最後の晩餐は、ここでのトリ鍋。

1985年8月のJAL123 羽田発伊丹便の墜落事故。
現場から収容された遺体の安置所を兼ねた検視所となった体育館に集まった関係者へ、最初に配られた弁当はトリ飯。
誰も食べなかったという。

板わさ や とりわさ を肴に蕎麦屋で酒を呑む。
板わさ ならともかく、とりわさ ともなると、相当イキなオトコでないとカッコウがつかない。
もっとも、北海道の蕎麦屋で ンなものを注文しても出てはこない。

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2022年5月27日 (金)

『眠れなくなるほど怖い世界史』を読む

本書の出版会社は三笠書房。
著者はフランス文学を学んだヒト。
当該出版社・著者に限らず、頭に〝眠れなくなるほど〟を付けた出版物は多い。

〝詳説〟、〝概説〟、〝よくわかる〟等々を頭に付けるのと同じ気分での命名なのだろう。

本書に書かれているのは、歴史上の事件・人物の裏話。
ネットで拾った話を並べて1冊に仕立てたというようなところはなく、裏付け文献は確か。
この類の本に多い いいかげんさはなく、著者の私見は私見と ことわって書かれている。
内容が信用でき、銘打たれているように、〝眠れなくなるほど〟に面白い。
まァ、面白いと感じるのは、私の覗き見趣味、ゴシップ趣味ゆえ(^^;

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こんな喫茶店で読み始め。

大恐慌(1930年代)の米国で、若い男女のクライドとボニーが出会ってからの4年間に犯したのは、12件の銀行・商店強盗と、銀行員・商店主・警官など計13人の殺害。
その犯行史実をベースに脚色映画化されたのが、『俺たちに明日はない』。
ベージュ色の32年式フォードV8の外に降り立ったクライドと、助手席に座ったままのボニーが警官たちに全身に銃弾を撃ち込まれるシーンで、この映画は終わる。
ウォーレン・ベイティ演ずるクライドとフェイ・ダナウェイ演ずるボニーの短い生涯を描いたこの映画は、ドライで熱く哀しい。

米国の警察組織は地方自治体ごと。
「犯罪者の捕縛は罪を犯した州内においてのみ」
州境を越えて、それも最新式のフォードV8で逃げ去るのが犯行後のクラウドとボニーの逃走手口。
その鮮やかさに、彼らにはファンさえ付く。

検視前の遺体に集まったファンは、数百名。
そのファンがやったのは、クラウドとボニーから記念品を奪うこと。
血まみれの服を破り取り、髪を切り取り、引き金を引く人差し指を切断しようとする者も。
クラウドとボニーの遺族は、遺品を高値で売りさばき大もうけしたという。

本夕、読了。

米国初代大統領はジョージ・ワシントン。
彼は当時の歯科技術では進行を止められなかった歯周病に苦しみ、大統領の座に就いた時には自分の歯は1本しか残っていなかったそう。
時に、1789年、ジョージ・ワシントン57歳。

彼の持っていた入れ歯の人工歯は、象牙、カバ・セイウチ・ヘラジカのキバから作られたもの。
いや。
人工歯だけでなく、本物の人間の歯も。
彼は大農園主で400人からの黒人奴隷を所持。
麻酔のない時代、その奴隷たちから健康な歯を抜いては、自分の入れ歯に使っていたという。

ワシントンは独立戦争の司令官。
独立戦争の英雄のワシントンは、後に起きた北西インディアン戦争でイロコイ族を虐殺させ、その尻の皮でブーツやレギンスを作らせている。

以上も本書から。

最強通貨はドル。
その1ドル札に描かれている肖像は、口を真一文字に結んだジョージ・ワシントン。
入れ歯は見えない。

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2022年5月25日 (水)

春を食う

春は奇跡の季節。
 雪解け
 芽吹き
 開花
 鳥たちの営巣

山菜の多くは芽吹き。
奇跡の芽吹きを食う。
春を食う。

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ウドの酢味噌和えとウドの天ぷら。
私の手によるもの。

ウドは、shinyaさんから頂いた。
ごちそうさまでした。

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参考程度だが、参考にはなる

のっぴきV船長のシャコさんらが、マスを掛けた話が聞こえてくる。
出竿海域は41分あたり、苫小牧西港と勇払マリーナの中間海域らしい。

そこまで行かずとも、KON-chan号進出範囲の太平洋に仕掛けられた定置網に、千本を単位とする数のサクラマス、青マス(カラフトマス)が入ったんだと。
 マスが網に入った
 サケが網に入った
 ブリが網に入った
ということと、船から出した竿が曲がるかということとは別問題。
まァ、参考程度。
参考程度だが、参考にはなる。

昨年、一昨年はスカだったが、その前の年のこの時季、我が艇でもサクラマスが掛かった。

燃料を満タンにして、8時、出航。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。
航海時間、1時間30分。
白老沖。
良ナギだが、流れ藻・ゴミが多い。

誘導してくれたのは、画像の艇。
POPEYE。
終日、この艇が移動するたびにタグに牽かれる作業台船のごとく我が艇も移動した。

しかし、サクラマスも青マスもひとアタリもなし(^^;

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本日の釣果は、帰航途中に掛けた自家消費分のソウハチのみ(^^;

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2022年5月23日 (月)

艇是にふさわしい釣果となった(^^;

濃いガス。
風力発電の風車塔のプロペラがやっと見えるほど。
そのやっと見えるプロペラの回転が、ごく遅い。
北西の風、穏やか。

あれこれあって、今日の私は公休日。
8時、出航。

防波堤を出てすぐのガスでおおわれた海面に、ぎっしりとミズナギドリが着水。
こんなオカに近い海域に、コアホウドリまでが。

その鳥たちの休息海域を微速で通過後、ヒラメ仕掛けを泳がせる。
2時間ばかり それを続けるも、魚信は得られず(^^;

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。
ガスで閉ざされていた視界が開けてきた。

ベイトの反応が濃い。
それをめがけてソウハチサビキを入れるも、魚信なし。

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根からの反応も遠い。
我が艇是は釣果上品。
その艇是にふさわしい、釣果となった(^^;

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2022年5月21日 (土)

『日本語の大疑問』を読む

本書は国立国語研究所(国語研)に寄せられた質問に、37人の専門家が回答してゆく体裁の本。

国語研の研究対象は日本語のみではなく、本書で触れられているだけでも、英・仏・独・露語から、手話、絵文字までも。
言葉の研究者たちの、何と楽しく生き生きとしていることか。

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こんな喫茶店で読み始め。

ミュールとは、女性用のファッショナブルなサンダルこと。
フランス語の mule からの借用。

本書では、日本語の〝下駄:げた〟がフランス語に借用された場合のことについて述べ、日本語が外来語を受け入れやすい構造を持っていることに言及する。
ヨーロッパ語の多くは、名詞に〝性〟を持つ。
フランス人にとっては、〝下駄〟は男性が履くものというイメージから〝男性名詞〟扱い。
かと思うと、ラテン語で〝a〟で終わる単数名詞のほとんどは〝女性名詞〟。
なので、〝下駄〟は〝女性名詞〟扱い。
と、〝男性名詞〟なのか〝女性名詞〟なのか認識が共通化してないらしい。

〝太陽〟は男性か女性か。
 仏語では、男性
 独語では、女性
 露語では、中性

で、〝月〟は〝太陽〟の逆で、
 仏語では、女性
 独語では、男性
 露語では、中性、かと思いきや 女性。

本夕、読了。

履歴書を10以上書いた。
そのうち3を郵送した。
とするのがしっくりすると本書。

は漢語で手紙・文書などを数える言葉。
は漢語で手のひらに隠れる程度の写真・名刺などを数える言葉。
は平らな形状のものなら、材質・大きさ・厚さを問わず何にでも、切手・布団、田畑にさえ、と。

しかし・・・
カレイをで数えるのは本書の説明で分かるが、ヘラブナ釣り師も釣果をで言うのは納得できない。
相撲の番付もで言う。
ヘラブナも相撲の番付も〝平らな形状〟とは言い難いが・・・(^^;

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2022年5月20日 (金)

『物理学者のすごい思考法』を読む

著者は、現役の理論物理学者。
物理学に限らず、何かを成した人、何かに秀でている人の、我々凡人に対して言うこと書くことはユニークだし含蓄に富んでいる。
頭に相当な余裕があるからだろう。

本書名は『物理学者のすごい思考法』。
著者自身がどんなにうぬぼれ屋であろうと、自分自身でこんな書名を付けるはずがない。
書名は、本を売らんがために編集者がひねり出したものだろう。

内容は、物理学者の日々をつづったエッセイ集。

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こんな喫茶店で読み始め。

花を見て、綺麗だと思う。
著者はそれを、葉が一様に単調な緑色なので花の色を引き立てているからだ、と考える。
さらに、なぜ葉は緑色かと。
葉が緑色なのは、太陽光中の緑色だけを反射し、その他の色の光を吸収しているから。
もちろん、光合成を緑葉体で行っているからなのは、誰でも知っている。
調べてみると、〝太陽からの光のうち、強すぎる緑色で植物がダメージを受けないようにしている〟との生物学研究所の論文を著者は知る。

ここからが物理学者らしい。
太陽の表面温度の6000℃から、最も強い光の波長を計算する。
マックス・プランクの黒体放射の式を使っての計算結果は、500ナノメートル。
この波長は、緑色。

他の恒星系に生まれていたら、生物の色は違っていただろう。
そう考えながら、ベランダから見る木々の緑に心を奪われる。
と、著者は書く。

本夕、読了。

左から右上へと昇る朝日を見て、著者は地球の自転軸を感じる。
随分前のこと、私にもあった〝すごい思考法〟。
KON-chan号上から、沈みゆく夕日を見て著者と同じく地球の自転を感じたことがあった。
あゝ、でもそれは、『バカ釣り師のすごい思考法』(^^;

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2022年5月18日 (水)

潮のぼり19回

サカナ釣りばかりやっていては、バカになる。
バカになるも何も、すでにバカ(^^;
あれこれあって、今日の私は公休。

バカが竿をかついで、8時10分、出航。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。
と言っても何も見えない。
沖は濃いガスで、視程0.1海里。

風は穏やか。
が、波がゴツゴツしていて、底を取りづらい。

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やがて、ガスが晴れ、空気が乾いてきた。
それに合わせてゴツゴツしていた波の頭が柔らかくなり、ベタナギ。

中潮。
しかし、10時12分の最干潮の潮止まりを過ぎると潮が走り出し、サカナのタナにワームが届く前に、船が根から外れる。
で、根から思いっきり潮の上流で船を止め、潮流に乗ってワームを沈める。

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潮のぼり19回。
釣果も19尾。
 クロソイ 16尾
 マダラ   3尾
と、下品な釣果となった。

正午、沖上がり。

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2022年5月15日 (日)

愛鳥週間の釣り

5月10日から、明日16日までの1週間は愛鳥週間。
とは関係なく、船へ釣り具の積み込みのその最中、船上食のパンをカラスに奪われる(^^;

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左から入港してきた ぱしふぃっくびいなす。
出船(船首を港口に向ける)接岸するために、180°回頭中。

ぱしふぃっくびいなすの接岸作業を見つつ、給油。
7時20分出航。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

1投目でアタリ。
2投目もアタリ。
3投目でもアタリ。

しかし、その後のアタリが遠い。
と、言うのも、
 渡りの途中なのか
 渡りの最終海域がここなのか
5月10日から、明日16日までの1週間は愛鳥週間。
とは関係なく、我が艇の周囲360°をトリに囲まれる。
船が根から外れても、羽を休めている鳥たちに気の毒で、潮のぼりができない(^^;

尖って硬い波だったが、やがてベタナギ。

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予報通り、昼近くになって風が下りてきて、ウサギが跳び出した。

正午、沖上がり。

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2022年5月14日 (土)

『なぜ宇宙は存在するのか』を読む

小学生でもちょっとませた子なら以下を言う。
 宇宙はビッグバンから始まった。
 その宇宙は膨張していて空間は有限。
 
ところが、著者は、
 ビッグバン前に、原子核ほどの大きさの構造が、102 秒ほどの
 短時間のうちに、現在とほぼ同じ宇宙の大きさまでに急速に膨張
 した。
 そして、宇宙は最初から無限だった可能性がある。
と書く。

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こんな喫茶店で読み始め。

著者は日本と米国の大学で教授・研究する日本人物理学者。

宇宙は膨張している。
発見は、1929年。
その膨張が、実は加速しているとの発見は、その70年後、20世紀も もう終わりという頃。
著者が研究者としてスタート地点に立った時のことで、その報告に衝撃を受けたという。

万有引力が支配する世界で、減速ではなく加速している。
であれば、加速させる〝何か〟があるはず。
その〝何か〟を物理学者たちはダークエネルギーと呼ぶ。

本夕、読了。

宇宙の果てが外側に出っ張った曲面(正の曲面)ならば、そこに大きく描かれた三角形の内角の和は180°を超える。
宇宙の果てが内側にくぼんだ曲面(負の曲面)ならば、そこに大きく描かれた三角形の内角の和は180°を下回る。
しかし、現在の観測では平面に描かれた三角形と同じ、180°。
宇宙の、この平坦さはビッグバンだけでは説明しきれない。
それを解決するため、ビッグバンの前に何があったのかの説明が続く。

本書は、今年3月出版の最新刊。
執筆は、コロナ渦中のこの2年半。

本書に書かれている時間のスケールは、大変に短く大変に長い。
10-38 秒 から 10100 年。
我々の人生の、何と長く何と短いことよ。

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2022年5月13日 (金)

暑くなく寒くなく

あれこれあって、今日の私は公休。

8時、出航。
出航時はガスで、空気が湿っぽい。
視界は0.8海里。

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やがて、ガスが晴れてきて、オカが見えてきた。
今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

暑くなく寒くなく。
風穏やかで、潮もゆるく、ベタナギ。

沖根。
サカナの食いは渋い。

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と、竿が大曲がり。
が、あと20メートルというところで、曲がった竿がピンっと戻った。
掛かったサカナにワームを付けたハリスを切られる(^^;
多分、マダラ。

それを機に、魚信が続いた。
しかし、先日より、一回り小さい。
ガヤが1尾
マゾイが1尾
マダラが2尾、混じった。

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2022年5月11日 (水)

何がきっかけとなったのか

ゴールデンウィーク開始の4月29日に沖に出たが、あれこれあって、ゴールデンウィーク中はそれっきり。
その あれこれがカタづいて、今日の私は公休。

8時出航。

今日のナギは短い。
ナギは昼まで。

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今日の出竿は、こんな風景の見える海域。

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南からの渡りの途中か、それともここが渡りの目的地なのか。
アッチにもコッチにも、鳥の群れ。

ナギは短いのに、10時半までに、竿が曲がったのは1回だけ(^^;
すでに、釣りをする海況ではない。

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風は東から西。
潮は南から北。
ラインが船底をくぐり、なかなかサカナのタナまでワームを送り込めない。

もう帰ろう・・・
と、何がきっかけとなったのか。
突然 サカナが浮いてきて食いが立った。

正午、沖上がり。

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2022年5月 8日 (日)

『大相撲と鉄道』を読む

今日は、大相撲夏(五月)場所の初日。
両国 国技館。
本著者は、その大相撲の現役幕内格行司 木村銀治郎。

行司の仕事は、土俵の上での、
『はっけよい 残った 残った』
だけではない。
本書副題が、
『きっぷも座席も行司が仕切る!?』

副題の通りで、大阪・名古屋・九州場所や地方巡業の列車・飛行機・バス・タクシーの手配、席の割り振りも行司の仕事。
で、木村銀治郎、筋金入りの〝テツ〟。

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こんな飯屋で、読み始め。

バイオリン演奏家の空路移動。
自分用に1席、楽器のために1席と、カネさえ出せば2席でも3席でも座席を確保できる。
JRでは、そうはいかない。
JR旅客営業規則によれば、
 同一人が同一区間で2枚以上の乗車券・指定席券を持っていても
 使用できるのは1枚のみ
つまり、2席分、3席分の乗車券・指定席券を持っていても、使えるのは1席のみ。

JR普通席のひじ掛けは飛行機と同じ、下げて使う。
上げれば収納される。
ところが、グリーン車の座席のひじ掛けは、席の個別化を考えてのことだろう、上げることも下げることもできない固定。
グリーン車を使うのは、協会役員や役力士。
上記したように、JR旅客営業規則は1人1席。

さてどうするかは、行司が考えなければならない。

本夕、読了。

団体列車(貸切列車)なら、上の束縛から解放される。
JR旅客営業規則で、特殊団体として配慮されているのは、5団体のみ。
 自衛隊団体
 在日米軍団体
 新規学卒就職団体
 遺族団体
そして、
 相撲協会団体

夏場所初日の今日の木村銀治郎がさばいたのは、中入り後すぐの取り組み、
 荒篤山 対 輝
 翠富士 対 一山本
の二番。
若草色の装束の木村銀治郎が上げた軍配は、いずれも西。
 輝
 一山本

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2022年5月 7日 (土)

『スナイパー入門』を読む

銃は14歳以上から持てる。
ただし、空気銃・光線銃。
火薬でタマを飛ばす銃はダメ。

18歳になると狩猟免許が取れ、火薬でタマを飛ばす散弾銃を持てる。
さらに、散弾銃を連続して10年以上所持した実績を積むとライフル銃を持てる。

本書の副題は、
『銃の取り扱いから狩猟まで』

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こんな喫茶店で、読み始め。

20歳になろうとする良太郎が、元自衛隊員のおじさんと銃砲店主の手引きで、銃を得、射撃術を獲得する。
その後、狩猟免許を取得、シカやイノシシを撃つという物語。
物語だが、内容は具体的。
〝猟銃等講習会〟受講の申し込み書に貼付する写真の大きさから受講料に始まって、射撃教習、狩猟者登録、狩猟税の納付方法まで。
北海道の猟場までの行き方、シカを撃ち、血を抜き、皮をはぎ、肉を得るためのナイフの使い方も。
その肉を宅配便で自宅に送る方法、更にはジビエ料理の数々。

冒頭で、
〝銃は14歳以上から持てる〟
と書いた。

銃を持つための最初のイベントが、〝猟銃等講習会〟の受講。
これに、高校の制服を着た者が受講しているとある。
高校の射撃部員のこと。

本夕、読了。

本書の購入動機は書名から。
ヒトを標的とするゴルゴ13や狙撃兵になるための案内をする本だと、すっかりカン違いして(^^;

猟銃だと、銃口を出た弾丸の初速は、秒速600メートルくらい。
標的までの距離が200メートル、狩猟の場なら遠距離とは言えない。
空気抵抗を無視しても発射から着弾まで0.3秒。
水平に撃たれたタマが200メートル先に着弾するまでに、重力で50センチくらい沈む。

その修正方法は、超A級スナイパーのゴルゴ13と同じ。
試射の繰り返し。

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2022年5月 4日 (水)

『英会話 言わなきゃよかったこの単語』を読む

月面に降り立った直後のアームストロング船長が、
 That's one small step for a man, one giant leap for mankind.
と言うべきところを、〝a 〟を言わなかったので、各局の同時通訳者が困惑したという。
この文脈だと、〝man〟と〝mankaind〟の語義は〝人類〟。
しかし、

 これは人類にとっては小さな一歩ですが、
 人類にとっては大きな飛躍です。

と、各局どの同時通訳者も そうは訳さなかった。
それでは、論理的におかしい。
と、不定冠詞の〝a 〟を補足し、アームストロング船長の言葉としたのは、

 これは一人の人間にとっては小さな一歩ですが、
 人類にとっては大きな飛躍です。
 
英語ネイティブでさえ、冠詞を付け忘れる。

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こんな喫茶店で読み始め。

本書から。

 肩がこってるの?
を、
 Do you get stiff shoulders?
とすると、ネイティブは、
 腕が張ってるの?
と解釈するとか。

 肩がこってるの?
は、
 Do you get a stiff neck?
と、言わなければならない。
肩は二つ、首は一つ。
なので〝a〟が必要。

本夕、読了。

読めても書けない漢字は多い。
中国人でさえもそうで、メモを取っている時にそういう事態に陥ったさいは、とりあえず同発音の漢字で代用する。
日本語はひらがな・かたかなを使えるから その点 便利。

同じく、読めても書けない英単語は多い。
 テネシー州:State of
Tennessee
 ミシシッピ州:State of Mississippi 

を書けない米国人は珍しくないらしい。
〝愛媛県〟を書けない日本人がいるのと同じ。

英文ともなると、いよいよ読めても、書けない・話せない・聞き取れない。
本著者は、こう言って日本人を慰めてくれる。
 1単語くらい間違えても、そうそう誤解はされない。
 ちょっと言い間違えても、「ああ、本当はこう言いたいんだな」とわかって
 もらえるものだ。

ただし、本著者が言っているのは、
 〝1単語くらい〟
 〝ちょっと言い間違え〟

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2022年5月 2日 (月)

『江戸の間取り』を読む

日光東照宮にまつられているのは、家康。
神社だから、祭儀の進行は神職。

家康以降の将軍の墓所は、上野の寛永寺、または芝の増上寺。
寛永寺は天台宗。
増上寺は浄土宗。
祭儀の進行は僧侶。

歴史の薄い北海道の住職・宮司でさえ、自身の属する寺社系図の本家・分家を言い、檀家・氏子の関係を面倒くさくする。
しかし、本家・分家を言っているようでは素性が下々、小さい小さい。
そんな下々と違い、将軍はやはり将軍。
宗旨どころか、宗教さえ違っても、面倒くさいことを言わない。
〝良きに計らえ〟
だったのだろう。

もっとも、神道は〝道〟、仏教は〝宗〟。
古くから、神仏は習合していた。

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こんな飯屋で読み始め。

江戸城下は、大火で数度焼き払われている。
城下のみならず、将軍居住の江戸城自体も焼いている。
大火後、現代で言うところの、〝都市計画〟に基づいた江戸の再建幾たび。
なので、ゼンリンの住宅地図並みの江戸地図が、今に伝わる。

寛永寺・増上寺とも、徳川家菩提寺だったことが災いし、明治新政府に境内領地の多くを取り上げられている。
 上野公園は、元々は寛永寺
 芝公園は、元々は増上寺
の、境内だった。

本夕、読了。

イラスト多数。
それが精緻。

江戸庶民の住まいは、〝九尺二間〟。
これを、〝きゅうしゃくにけん〟と発音しては笑われる。
〝くしゃくにけん〟。
 間口 九尺(一間半):2.7メートル
 奥行 二間:3.6メートル
10平米、6畳。
そこで炊事し、食う寝る。
水場、便所は屋外共同。

一人用山岳テントの床面積は、
 間口 1メートル
 奥行 2メートル
2平米、1畳ちょっと。
そこで炊事し、食う寝る。
現代人も大したものだ。
という評価は、的を遠く外している・・・(^^;

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