船長、スイーツを作る(^^) 10
カトリックは、待降節(たいこうせつ)を1年の始まりとする。
待降節とは、クリスマスイヴ前の4週間のこと。
ドイツでは、その頃、シュトレン(Stollen)と呼ぶパンを食べるのが慣わし。
パンだから、作るのは、日糧製パン、サンジェルマン、もりもと といったベーカリー。
だけれども、シュトレン、日本人の感覚だとスィーツ。
だから、六花亭、ROYCE'、わかさいもといった洋菓子店でも作る。
国際標準規格はISO。
が、現業の場でのデファクトスタンダードは以下。
米国国家規格:ANSI(アンシ)
英国規格:BS(ビーエス)
ドイツ工業規格:DIN(ディン)
ウソかホントか。
シュトレンもDINで規格化されているのだとか。
その規格とは、
小麦粉重量の、
30%相当以上のバター
60%相当以上のドライフルーツ
が、使用されていること
なお、マーガリンの使用は認めない
六花亭のシュトレンを入手。
その原材料を見ると、小麦粉・バターのほか、
レーズン
リンゴ
アーモンド
オレンジピール
レモンピール
等。
で、唐突に。
六花亭を越えるシュトレンを我が手で、と。
私は、六花亭のレシピに加えて、クルミとブルーベリーも。
ドライフルーツの表面にコーティングされているオイルを熱湯で洗い落とし、ラム酒に丸1週間漬ける。
オレンジピールとレモンピールは、室蘭市内のスーパーの製菓コーナーでは手に入らなかった。
よって、生オレンジと生レモンの皮を剥き、砂糖漬けしてハンドメード。
生地をこねるのは、それから。
出来上がりまでに、発酵工程が2回。
シュトレンは、常温でも半年くらいは もつ保存性優秀なスィーツ。
で、日の経過とともに変化する味を楽しむのだと。
上:六花亭のシュトレン(商品名はシュトーレン)
下:私の手による シュトレン
表面の白は粉砂糖を使ったが、生地に練り込んだ甘味はノンカロリーのラカントS(エリスリトール )。
と、カロリーの抑制には気をつかった。
とは言え、シュトレンに限らずスィーツを食べるということは、砂糖を舐めながらバターをかじるようなもの(^^;
では あるが・・・
さて、食うか(^^)
我がシュトレン、DINで定める
小麦粉重量の、
30%相当以上のバター
60%相当以上のドライフルーツ
が、使用されていること
なお、マーガリンの使用は認めない
を大きくクリア。
小麦粉の重量の、
バターが68%相当
ドライフルーツが92%相当
コメント
バター68%~、ですか・・・。
異常な量ですが、本来の味なんですか?
投稿: 夫婦釣り | 2021年12月22日 (水) 11:21
夫婦釣りさん、こんにちは
シケが続きます。
年末年始の係留は、可能でしょうか。
六花亭のシュトレンは、バターの使用量が100%を超えています。
食品表示法では、原材料を使用した重量順に表示することになっています。
で、六花亭のそれを見ると、
バター
フルーツ砂糖漬
小麦粉
砂糖
の順。
私も、フルーツを100%以上にしたかったのですが、フルーツが混ざると生地をこねるのがとても難しくて、ほどほどの量で諦めました。
焼き上がったところに、これでもかというほどに溶かしバターを塗ります。
そこへ粉砂糖をふると、表面にバターと砂糖が一体化した層ができます。
これによって、雑菌、酸素の侵入を阻止。
シュトレンの長期保存性は、それによって担保されています。
そこに更に粉砂糖をふると、雪が積もったように真っ白になります。
家食いスィーツなので、ということで、私は、そこのところをかなり手加減、保存性を捨てて、カロリーを抑制しました。
商売としてシュトレンを作る業者は、溶かしバターを〝塗る〟のではなく、溶かしバターに〝ひたす〟製法を採用しているようです。
生地こねはかなり大変な作業です。
その作業の軽減とフルーツ量を増やしたいために、強力粉9に中力粉1の割合で配合。
それでも大変な作業でした。
食い比べ。
目をつむって食べれば、区別がつきません(^^)
ところで、某パン屋が出しているシュトレンは、ドイツ国内ではシュトレンとして認められません。
使っているのが、マーガリン。
投稿: KON-chan | 2021年12月22日 (水) 13:01
おはようございます。
手間のかかるシュトーレンを自作されるとは、さすがです。
マーガリンは認めない、という対応に私は大いに賛成です。あれはバターの代用であってバターではありません。
バターはどちらの物をお使いでしょうか?
私はコスパ重視で、有塩も無塩も、よつ葉業務用を使っています。(シュトーレンに使うのは有塩でしょうか?)
粉は、春よ恋などの道産の強力粉はちょっと扱いにクセがあるので輸入の物を自分でブレンドしたりしましたが、それも銘柄で明らかに風味や食感が変わるのが楽しいですね。
自作だからこそ、材料にこだわるのはいいなあと思います。ピールを手作りなんて、まず私には考えられませんが、お手製のピールはいかがだったでしょうか。
投稿: めりー | 2021年12月23日 (木) 04:32
めりーさん、こんにちは
今年の夏、旭岳・黒岳縦走のために車を走らせていた時に、ラジオで聞いたのがお菓子のこと。
シュトーレンのことが話題にあって、その時の記憶を元に作ってみました。
DINはJISなどより はるかに強い規格。
カロリーオフのマーガリンも見つけましたが、ここはDINに従いバターで。
パン種にバター生地を混ぜ合わせる工程までは、まぁ それなりに。
そこに、フルーツやナッツを混ぜ合わせるのに難儀しました。
混合・撹拌は興味深い作業で、工業規模の現業の場では重要な工程です。
混ぜ合わせるつもりでも、セグリゲーション(segregation)という分離・不均衡現象が起こります。
私のコネ技術では、これ以上、フルーツやナッツを混ぜ込むことはできませんでした。
バターは無塩。
当地のイオンに雪印のものがありました。
粉は日清製粉。
ピールはいいアクセントになりました。
これは必須ですね。
ドイツでは家庭ごとの味があり、スパイスを混ぜ込んだりする家庭もあるようです。
まァ、お遊び。
私のシュトーレン作りはこれが最初で最後となりそうです。
投稿: KON-chan | 2021年12月23日 (木) 08:24
これは、食べたこと無いかなぁ。。。
今度、作ってみようと思う。
投稿: ja8oxy | 2021年12月26日 (日) 03:44
ja8oxyさん、こんにちは
3、4日放っておいたコッペパンくらいの固さのあるお菓子です。
凸型や⊿型に成形するようですが、焼きムラを考慮、私は、厚みを整えました。
ベルリンとウィーンの中間位置にあるドレスデンでは、12月の初め頃にシュトレン祭りという大規模なイベントが開催されるようです。
見掛けは素朴。
ラム酒漬けのドライフルーツを、生地こねが困難になるほど混ぜ込みます。
手作りすると、六花亭の売値の倍以上のコストが掛かりますね。
家人の評価は、
「ウマい」
ただし、
「病気のモトを食べている気分」
とも。
バターの使用量が多いですからね。
たくさん食べてはいけないお菓子です。
投稿: KON-chan | 2021年12月26日 (日) 07:56
洋菓子はどれでも、ゲッとなるほどバターと砂糖を使いますよね。先日のシューもバター60グラムも入れたはず。
なんか、恐ろしい。
そう言いつつ、ティラミスを作ってみるかなとか思ったりしています。。。
投稿: ja8oxy | 2021年12月26日 (日) 13:04
自分で作ってみると、洋菓子がいかに危険な食べ物なのかがよく分かります。
だけど、手が出ちゃう。
ウマいですもんね。
ティラミスかァ。
これもウマい。
だけど、製作難易度が高そう。
私はもう少し、低難易度お菓子で修業を積むつもりです。
投稿: KON-chan | 2021年12月26日 (日) 15:12