『よくわかる思考実験』を読む
カルネアデスの板。
嵐の海に投げ出された二人。
一人が板切れにつかまり、かろうじて浮いている。
もう一人が、その板切れにつかまろうと手を伸ばしてきた・・・
アリストテレスの「落体の法則」。
「重いものほど速く落ちる」
ガリレオの「落体の法則」。
重いものと軽いものをヒモで結わえる。
アリストテレスの説に従えば、
重いものは軽いものに落下を抑制される。
軽いものは重いものに落下を促進される。
重いものと軽いものはヒモで結ばれ、より重たくなっている。
アリストテレスの説にこだわっていては、これを説明できない・・・
こんな飯屋で読み始め。
電卓で
1
÷(/)
3
×
3
=(Enter)
とキーを打つと
1
ところが、
1
÷(/)
3
=(Enter)
で、
0.33333333
と表示されている状態で、
×
3
として
=(Enter)
とキーを打つと、
0.99999999
となる電卓が多い。
ンな電卓は捨てるべき。
例えば、私の使っているSHARPのプログラム電卓ピタゴラスは、〝1〟と正答を表示する。
高校数学では、 0.99999999 の後ろに無限に 9 の続く数字の列が 1 に収束することを等比数列の極限で学ぶ。
その厳密な証明は、高校数学の範囲を超える。
本書では、それを義務教育の範囲内の数学で 1 に収束することを説明する。
〝義務教育の範囲内の数学で〟というのが本書名の〝よくわかる〟のゆえん。
本夕、読了。
以下は、私の経験。
仕事では、会議の冒頭に、〝おさらい〟といって計画・実行の(変化の)経緯の情報を出席者間で共有する。
で、デキるヒトは、更に、ああしたら、こうなったらのシミュレーションをその場で行う。
その場で行うシミュレーションだから、考える要素の数は少ないし、要素の変化のステップ幅も根拠レス。
が、これ、重要な〝思考実験〟。
これのできるヒトが、会議の場に必要なヒトで、これを我々は〝頭の体操〟と称していた。
閣僚記者会見。
「仮定の質問には答えられない」
仮想敵国。
'05年9月、ソウルにおける米韓定例安保協議会。
韓国は米国に対し、日本を仮想敵国とすることを要請している。
中国の場合。
第一番仮想敵国は、米国。
第二番仮想敵国は、北朝鮮。
第三番仮想敵国は、日本。
トリアージ。
大事故・大災害が発生、重軽負傷者多数。
3時間もつか。
いや、2時間ももたないか。
ンなヒトの治療優先度は下位。
処置を施せば救命できる患者、こちらの治療優先度が上位。
図上演習。
ミッドウェー海戦前の図上演習は、戦艦大和の作戦室で行われている。
5メートル×5メートルはある大きな演習机の周りに、100人以上が観戦できる大きな部屋。
正20面体の乱数賽(さい:さいころ)を2個使っての図上演習で、帝国空母は被害を受ける判定。
3日間の図上演習を2度やって、2度とも同じ結果。
なのに、交戦を求めて出て行って、ボッコボコにやられる。
感染症感染者数予測は数値実験。
かなりの精度で当てている。
コメント
「捨てるべき」電卓が、私の職場デスクに鎮座しています。
デキる人は、どんな場面でも対応力がありますね。
その逆の人も確かに存在します。
貴殿が会議でどちらだったか、ちょいと興味ありますね。
投稿: めりー | 2021年8月16日 (月) 12:29
めりーさん、こんにちは
コンピュータ内で数値を表すのに桁数をどうするかということを考える必要があります。出力される数値が0.1からせいぜい1程度が予想されるのに、3679なんて桁外れの値が打ち出されることがあります。
どこかで、桁をオーバーフローした数値をそのまま使ってしまった結果です。
プログラマはその辺の事情をよく知っていて対処しますが、結果をイメージできず、変数をいじって何かをやっているつもりになっている人、つまり手段が目的化しているのに気付かずいる人は、その数字を見て大騒ぎします。
めりーさんのおっしゃる「その逆の人」ですね(^^;
「捨てるべき」はマシンでなく、人だったりすることがないとは言えません。
できる人っています。
人は同時にいくつものことをできません。
できる人は、今なにをなすべきか、何に時間を使うべきかが分かる人ですね。
答えがチラチラ見えているのに、あえて対立項をたてて〇×評価するみたいな、そこに至る考え方、思考フローは重要です。
面倒ですけれども。
だけど仕事の会議の場で、それを持ち出すと〝めんどくさいヒト〟のレッテルを貼られますね(^^;
めりーさん、ンな電卓は捨てるべきです。
投稿: KON-chan | 2021年8月16日 (月) 15:08