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2019年8月31日 (土)

富士山を歩く

〝アタマを雲の上に出し〟という文部省唱歌『ふじの山』の歌詞は正しい。(注1)
下界は一面の雲。
そんな時でも、飛行機からは富士山々頂は見える。

深田久弥は、『日本百名山』で、富士山を、
 〝ただ単純で大きい〟
と記している。
そして、
 〝 大衆の山〟
 〝 偉大なる通俗〟
であるとも。

要するに、富士山は俗人の山だということ。
で、私は俗人(^^;

ということで、昨日、山梨県富士吉田市富士スバルライン(2305メートル)へ。
富士山を北東側から登る。

残高1471メートル。(注2)

GPSログの始まりは、ここ。

02_20190831223401
背中に山中湖が見えているのだが、上空には笠雲。
好天とは言い難く、時々、耐風姿勢。

7合目。
標高2906メートルの山小屋に着いたのは19時近く。
すでに闇の始まり。
夕食後、しばし休憩後、23時、山歩き再開。

03_20190831223401
火口縁にて。

成層火山の場合、登山者は火口縁の一周グルリを山頂と見なす。
だから、火口縁に到達したことで、下山してもいいのだが・・・
ここは、3720メートル。

なので、火口を回って剣ヶ峰(けんがみね)まで。

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下山後、振り返り見る富士山。
裾がわずかに見えるだけ。

背中は山中湖。

富士山は俗人の山。

 〝ただ単純で大きい〟
 〝 大衆の山〟
 〝 偉大なる通俗〟

たくさんのヒトがこの山を歩いている。
私のような たくさんの俗人が (^^;
Gpslog_20190831223401

(注1)

頭を雲の上に出し
四方の山を 見おろして
かみなりさまを 下に聞く
富士は日本一の山

この歌が文部省唱歌に採用されたのは、1911(明治44)年。
それより前、1895(明治28)年には、帝国による台湾統治が始まっている。
台湾には富士山より高い山が2座あり、
 ・玉山(ユイシャン:新高山(にいたかやま) 3952メートル)
 ・雪山(シュエシャン:次高山(つぎたかやま) 3886メートル
だから、富士山が日本3位の山だった時代が半世紀ほどある。

いやいやいや。
期間は短いが、帝国が統治していたニューギニアやマレーシアには4000メートル超の山が9座ある。
〝富士は日本一の山〟と歌ってはいても、実は〝富士は日本12位の山〟だった時代があるわけだ。

(注2)
富士山は、羊蹄山に登るのと同程度の負荷。

富士山・羊蹄山とも、その生成機構が同じ成層火山で火口径もほぼ同じ700メートル。
山容の傾斜角もほぼ同じ。
だから、富士山の上半分が羊蹄山であると考えていい。

吉田ルート、5合目降車場(標高2305メートル)からの残高は1471メートル。

羊蹄山は標高で400メートルないところから脚を使わなくてはならない。
真狩コースだと、残高1590メートル。
富士山のほうが稼がなくてはならない標高差が100メートル少ない。

また、水を背負っていかねばならないのが羊蹄山。
対して、富士山には山頂付近にまで売店・山小屋があって、水も温かい食事も手に入る。
なので、ザックに入れていくのは雨具とヘッドライトくらいのもの。
羊蹄登山時よりも、背負うザック重量を2キロは減らせるだろう。

空気の薄さを言うヒトがいるが、走って登るのならともかく、私はチンタラ登山。
この程度の標高で酸素の薄さを感じなければならないほどの、運動強度の高い登山はしていない。

東京の主要ターミナルから出ている富士登山口へのバスに、日帰りに使える出発便はない。
夕刻まで登って7合目か8合目の山小屋に泊まることを前提にする便ばかり。
東京起点の登山者の多くは、登って下りてくることに2日掛ける。
それが標準的富士山行。

山小屋に入れば、食事・寝床が用意されている。

羊蹄山に一日で登って下りてこられるヒトは、富士山なら余裕で登って下りてこられる。
なお、登山口に早朝に至る手段のあるヒトなら、日帰りが可能。

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コメント

おはよーございます、お疲れさまでした。
スッキリしてくることができたでしょうか。
羊蹄山、なかなか手強かったんですねえ、知りませんでした。

投稿: めりー | 2019年9月 1日 (日) 04:25

めりーさん、こんにちは

雲が湧いて山頂からの眺望はありませんでしたが、雲の下に出ても、見える山々は全て下。
スッキリしました(^^)

登っているのは半数以上が外国人。
女性も多いです。
いくら時間を掛けても、雨が降ってきても、食う寝る休むに困らない山です。

北海道の山で稼がなくてはならない標高差の大きいのは利尻富士、次が羊蹄山。
羊蹄山は森林限界を出るまでは、木の根が浮いて走っていたり、倒木や一歩ではかわせない段差があります。

富士山に登ってきたばかりで いい気分でいるので書きたくないのですが、羊蹄山のほうが数字も体感も富士山よりきついです。
その羊蹄山の山頂を、私は19回踏んでいます(^^)

投稿: KON-chan | 2019年9月 1日 (日) 05:59

こんにちは。
富士山でしたか。登頂おめでとうございます( ^)o(^ )。
富士は良いですねー。
若いころ5合目からスキーで降りてきた事があります。

中々世界遺産に認定されなかったですね。
世界中に同じ形の山がたくさんあるのも
中々なれなかった理由の一つだったらしいです。
それにしても外国人の登山者が多いようで
それも軽装の人もいるとか?。
外国人は寒さに強いですね。
私は室蘭岳から出ようとしません。
閉鎖的です(笑)。

帰宅したら、烏賊が待っておりますよー。

投稿: きーさん | 2019年9月 1日 (日) 07:41

羊蹄山に特に思い入れがあるわけではありませんでしたが、何だかチョット羊蹄山を誇らしく思えるかなーと思いました。
(利尻富士より羊蹄山というあたりが、私の行動範囲の狭さか)
その山の山頂を19回も。
20回めは、もう間もなくの話しですね。

投稿: めりー | 2019年9月 1日 (日) 12:14

きーさん、こんにちは

トイレ問題もありましたね。
垂れ流し。
捨てられたトイレットペーパーが、雪のように見えたと。

現在はバイオ処理。
水は再生。
だから、水洗水はコーヒー色をしています。

富士山を下から見るのは、冬がいいそうですね。
夏は雲が湧くので、山容全てが見える日は少ないと。

日本人は寒さに弱いですね。
皆、ずいぶん、着込んで歩いていました。

冬の富士山は、厳しいと聞いています。
その富士山で、スキーっていうのが素敵です。

今日、きーさん情報で、イカ場に行ってきました。
風・波・サメでコタコタにされてきました(^^;

投稿: KON-chan | 2019年9月 1日 (日) 17:01

利尻富士のほうが羊蹄山より稼がなくてはならない標高差が100m弱多くあります。

室蘭岳の最短コースの夏道を、登って下りて、登って下りて、登って下りてと続けて3回できたら、羊蹄山に登って下りてこられます。
羊蹄山に登って下りてこられたら、北海道の山なら だいたい歩けます。

で、羊蹄山に登って下りてこられたら、富士山には余裕で登って下りてこられます。

昨日、私が登ったルートには、15の山小屋がありました。
ソバ・ウドン・カレー・お汁粉・おでんなどを3000mより上で食べられます。
北海道の山には山小屋が少ないですから、なかなか厳しいです。
厳しいですが、20回目は間もなくのつもり(^^)

投稿: KON-chan | 2019年9月 1日 (日) 17:10

出張かと思っておりましたが、これですか~。しかも今日は海上ですか~。
言葉もない。
もしかして、双子とか(^^;

投稿: 夫婦釣り | 2019年9月 1日 (日) 18:49

夫婦釣りさん、こんにちは

穂高岳とか槍ヶ岳とかの頂上を踏んでみたいのですが、私の体力・技術ではとても無理(^^;
私が歩いているのは、ちょっと長いハイキングルート。

そんなんでも、いいですよォ。
山は、いいですよォ。

富士山は、
〝ただ単純で大きい〟
〝 大衆の山〟
〝 偉大なる通俗〟
ですが、そうであっても、いいですよォ。
と、双子の兄が言ってます。

双子の弟の私は、昨日ブラブラ過ごし、今日はイカ場で竿を出しました(^^)

投稿: KON-chan | 2019年9月 1日 (日) 20:48

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