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2018年11月30日 (金)

『わたしは驢馬(ろば)に乗って下着をうりにゆきたい』を読む

著者は鴨居羊子(かもい ようこ)。(注1)

'55(昭和30)年、記者として勤めていた新聞社を退職。
女性下着のデザイン・制作工房を立ち上げる。(注2)
著者30歳の時。

Photoこんな喫茶店で読み始め。

著者自らが描いたイラスト画がいくつか挿入されている。

○絵・文といった芸術・芸能の才
○ショービジネスの才
○事業家としての才
など、全方位的に豊かな才能に恵まれたヒト。

彼女の活動のごく早い時期に、好意的に対応してくれる大手繊維メーカーの幹部や百貨店の売り場責任者が現れる。
彼女のためにヒト肌脱ぐヒト、カネを貸すヒトが次々と現れる。

何より、ヒトを寄せるヒト、ヒトを魅せるヒトだ。
というか、事業家として成功したのは、ヒトを寄せ、ヒトを魅せるヒトゆえ。

本書の文章にも、それがあふれている。

本夕、読了。

敗戦から10年。
日本の女性の下着は、白い綿。
それを、色の付いたナイロンに変えたのが著者。

彼女は、こう書く。


私は描ききれない夢想をよくした。
海と野原に囲まれた工場で、できたての商品をロバで運んでいる自分の姿を。

(注1)
1925(大正14)年 ― 1991(平成3)年

(注2)

著者は、デザイン売りや委託生産を望まず、自製メーカーとして展開していくことで事業を始めた。
だから、〝制作〟ではなく〝製作〟がふさわしいと思う。
が、本書中を通じて、〝製造〟という意味を〝制作〟という漢字で表現している。
彼女の意思が感じられる。

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