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2018年2月 1日 (木)

『病が語る日本史』を読む

困っちゃった事態の当事者になると、入院しちゃうヒトがいる。
病気にでもなりたくなる気持ちは分かる。
ただし、その困っちゃった事態からの避難・時間稼ぎのために、入院し療養が必要な旨の診断書が出され特別室が用意されるのは相当な大物。

Illnessこんな喫茶店で、読み始め。

あとがきで、本著者はこう書く。
「今でこそ医学は自然科学に属するが、病み、治療する歴史は、科学史より文化史である。 医療は体の文化史である。」

著者は、医師だが非臨床医。
専攻は医史学。
古文書を読み解き、絵図を見解きして、現代医学の知識で日本人が罹患した病がどのように歴史へ関わっていったかを考えていく。

古代。
疫病の流行、あるいは貴人の重病は政治に不具合があったからと考えられていた。
だから、天皇や将軍を含めた政治の中枢者は それを払拭するため、宗教儀式のほかに大衆への施薬・療養所の開設を行っている。
その施策質量は意外なほど高かつ大。

歴史観とは視点。
病から見る歴史も単眼的ではない。
大変に深い。

本夕、読了。

有史前遺跡からは人糞も発掘される。
それには大量の寄生虫卵が見られるという。
だから、有史前人は、寄生虫によって栄養障害・腹痛・下痢だったのだろうと。

有史前人の皆が皆、自分の腹に大量の寄生虫を飼っていたのだから、それによる健康障害は普通のこと。
そうでない状態を知りようがないのだから、それをどうしたいこうしたいとは思うことがなかったに違いない。

私は腹ではなく、頭の中に虫を飼っている(^^;

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