« 『現代思想の遭難者たち』を読む | トップページ | 夏山を歩く 6 »

2016年10月 2日 (日)

羊蹄を歩く 3

昨年最後に羊蹄を歩いたのは10月7日。
すでに8合目から上には雪が付いていて、キックステップで足掛りを作りながらの登頂だった。

今年。
8月の末には初霜を見たという羊蹄山だが、雪はまだのようだ。

羊蹄山へ。

161001_3【画像:1枚目】
昨日。
京極から入山。

このコースは、登り詰めると、標高1892.7メートルの一等三角点直下に至る。

この山の最高点は、ここから火口縁を時計方向に10分ばかり歩いたところ。
だが、'80年代まではこの三角点位置を1893メートルと丸め、羊蹄山々頂としていたようだ。(注1)

現在は、ここを旧山頂と呼ぶ人が多い。(注2)

【画像:2枚目】
最高点1898メートルにて。

一等三角点より、標高が5メートル上がる。

【画像:3枚目】
山で眠りたい・・・

岩稜帯を進み、その後、高度を220メートル落とし、あの小屋を目指す。

161002_2【画像:4枚目】
カシオペアのWや北斗七星を使って北極星を探す方法はよく知られている。
カシオペアのWからアンドロメダ銀河を見つけることも難しくない。
私の弱り目でも見つけることができる。

そうだ。
この星空を見るために、月明かりのない新月の夜に山で眠ろうとしたのだ(^o^)

すぐそこにアンドロメダ銀河。
手でさわれそうな 宇宙!

日が昇った。
重いザックを背負い すでに歩き出した先行者を追うため、私もザックを背負った。

【画像:5枚目】
火口縁を大きく時計回り。
再び最高点に立つ(^o^)

最高点直下にて。

正面は東。
雲海の上に太陽。
正面からの陽光を浴びて、コーヒーを淹れるためにガスバーナーに点火した。

【画像:6枚目】
下山後、仰ぎ見る羊蹄。

Gpslog_3

GPSログは、昨日と今日の分を合成したもの。

以下は昨日と今日を合算した値。
山歩き時間、14時間40分。
50058歩。

全給水量は、
 ・1400CC

登りながら、
 ・三菱食品 つぶあられピー 30グラム

避難小屋で、昼食兼夕食として、
 ・日糧製パン オレンジクランベリーブレッド 2枚
 ・コープ レトルトパスタソース カルボナーラ 1パック
 ・グリコ アーモンド効果 200CC

最高点直下で、朝食として、
 ・日糧製パン オレンジクランベリーブレッド 1枚
 ・UCC 職人の珈琲 1ドリップ
 ・明治 それいけ!アンパンマンの北海道牛乳 200CC

(注1)
深田久弥は、著書『日本百名山』中の「後方羊蹄山(しりべしやま)」の項で、この山の標高を〝1893米〟と記している。
同書によれば、久弥は比羅夫(倶知安)コースを登り、火口縁を時計回りに半周してここに至り、同じルートを反転して下山している。
登頂月日が記されていて、それは9月2日。
が、登頂年は記されていない。
ネットではこの登頂年を拾えない。
彼の他の著作に当たって分かった。
'59(昭和34)年のこと。


(注2)
三角点は測量の標点で、最高点を示すものではない。
測量に都合がよく、かつ、しっかりと固定できる場所に三角点標柱は据えられる。

室蘭岳だと、三角点は山頂標識より30メートル南西。
三角点と最高点が一致する。

黒岳だと、三角点は山頂標識直近。
しかし、最高点は三角点より150メートル南。
20メートルほど高度が上がる。

旭岳だと、三角点、山頂標識、最高点の三つが一致する。

« 『現代思想の遭難者たち』を読む | トップページ | 夏山を歩く 6 »

コメント

やはりそうですか。本日海上でコンちゃんの話題になって、「きっと羊蹄じゃないだろうか・」となった訳です。
携帯に手が伸びて「コンちゃん、今どこですか?」と言いそうになったんですが、「釣れてますか?」と聞かれたら大変。止めときました(゚ー゚;
って事で、ブログを楽しみにしてました。
綺麗な写真ですね。リュックを軽くしたいのでしょうけど、良いカメラを持参している事推察いたします。
妻が「早く海に戻って~!」と伝えてとの事。
確かにお伝えいたしました。

投稿: 夫婦釣り | 2016年10月 2日 (日) 19:59

夫婦釣りさん、こんにちは

山も好天でしたが、海も良ナギだったようですね。
羊蹄山は水のない山なので、山で泊まろうと思えば、2日分の水を背負っていかなくてはなりません。
これが重いです。
この時期は汗をあまりかかずに登れるので、随分楽ですけれど。

重いザックを背負ってでも山に入りたいわけですが、その理由、動機というのが自分でもよくわかりません。
沖に出たい理由と似ているような全然違うような。

この秋の羊蹄は、台風10号で中腹から上は全て落葉。
紅葉・黄葉したくても葉がありません。
常緑のハイマツのみの山。
こんな年もあるのでしょう。

ということで、ハイ、早く海に戻りたいです。

投稿: KON-chan | 2016年10月 2日 (日) 23:20

まだまだ、羊蹄山に登れる足を持って居るんですね。
うらやましい限りです。
海も天気がいまいちだし、私に釣れる魚は居ないし。。

仕方ないので、大分へ旅行に行ってきて、
エアコン取り付け工事をして、ドローンを
作りをしてました。

投稿: oxy | 2016年10月 6日 (木) 16:30

水5リットルと5食分、防寒着、夜間撮影用に三脚も持っていったので、背負ったのは14キロ弱。
私の限界ですね。

ゆっくりゆっくりの登山でした。
一人じゃなきゃできません。

火曜日には羊蹄山も冠雪したと聞きました。
ラストチャンスでした(^o^)

居間には室内機が薄型のダイキンのエアコンを付けていましたが、昨年、ガスをチャージしてもすぐに冷気が出なくなり入れ替えました。
ところが、室外機と通じさせるために壁に開けてある穴に合う薄型室内機を製造しているのが東芝だけ。
かつ、その薄型室内機用の室外機の冷房能力が元のダイキンの3割ダウン。
結局、それを取り付けましたが、昨夏から室内気温が、ちょっと高めの環境となってしまいました(^^;

大分空港から市内までホーバークラフトが走っていましたが、運行を止めてしばらく経ちます。
大分は温泉はデカイし、久住高原は雄大だし、いい所ですね。

ひと頃、冬季国体に出場する大分県アイスホッケーチームの全員が室蘭からの転勤者だったことがあります。
今、机を並べている同僚が、大分からの転勤者だったりします。

作るって作業、私は魚釣りの仕掛けさえも、よくて前日、たいていは当日朝にやっと手がけるって感じ。
私は、モノ作りはダメです(^^;

投稿: KON-chan | 2016年10月 6日 (木) 19:32

せっかくの大分旅行は天気が悪くて、雨こそ降らなかったのですが、景色はほとんどダメでした。レンタカー2日間借りまして、250kmほど観光してきました。
阿蘇山まで行けば良かったかも。直ぐ近くまで
行ったんですけどね。。。慣れない道で疲れました。

そーですか、エアコンのガスが抜けたんですね。
初めて、真空ポンプやゲージを買い込んで、エアコンを取り付けて、ミスも有りましたけどまあ、なんとか冷えるので、結果オーライです。壁の中をパイプを通す工事にしたかったので、業者はいやがって、どこも、やってくれませんでした。

投稿: oxy | 2016年10月12日 (水) 05:16

夏目漱石の『二百十日』という小説を読んだことがあります。
台風のなか、阿蘇山に登る話。
漱石自身の体験を小説化したもののようです。
旅情を深めてくれる程度ならいいですけれど、台無しにしてしまう天気ではねェ。
『二百十日』でも主人公らはえらい目にあってます。

電気屋が手配する業者だと、壁に穴を開けるのはやりますが、壁の中への配管工事はやりませんんね。
内と外と2ヶ所の穴開けが必要ですし、そこを通過させなくてはなりませんから、壁の中に横木やブレースが入ってたりすると、もうお手上げです。

投稿: KON-chan | 2016年10月12日 (水) 08:22

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 羊蹄を歩く 3:

« 『現代思想の遭難者たち』を読む | トップページ | 夏山を歩く 6 »