日高本線に乗る
日高本線は、苫小牧-様似の142.5km。
日高の山林で伐採した木材を、苫小牧の製紙工場に輸送するための私設産業(馬車)鉄道が出自である。
襟裳岬を挟んで広尾から帯広に至るのが広尾線で、日高本線(様似)と広尾線(広尾)を結ぶのが日勝線。
だが、この日勝線は建設費用の積算を終えた以降、建設計画が頓挫。
日高と十勝を鉄路で結ぶ、その投資を償却していけるだけのメリットを見込めず、ついに枕木1本敷かれることはなかった。
いまJRバスが日勝線の役を担っているが、バスでさえ補助金運行。
様似-広尾を通年運行しているのは1日2往復だけである。
日高振興局(日高支庁)内の総人口は、わずか7万5千。
その日高管内に、日高本線の29駅中の23駅、142.5km中の約110kmがある。
札幌-東室蘭が120kmで28駅であることと比較すると、日高管内は人口当たりの駅密度・鉄路密度が非常に高い。
つまり、日高本線は大変な過疎路線だということになる。
広尾線は、と言えば、1987年(昭和62年)に廃線となった。
本日、日高本線始発の苫小牧駅から乗車。
日高路を行く。
【画像:上】
全線単線、特急も急行も走らない。
交換(行き違い)は交換線を持つ駅構内でのみ行う。
交換駅を出ると再び単線。
【画像:下】
1両編成のワンマンカー。
日高本線は沿海線。
ほぼ全区間にわたって車窓から海を望む。
若い運転士だった。
春まだ浅い日高路だが、キハ40の運転席には陽光があふれた。
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