『日本語の大疑問』を読む
本書は国立国語研究所(国語研)に寄せられた質問に、37人の専門家が回答してゆく体裁の本。
国語研の研究対象は日本語のみではなく、本書で触れられているだけでも、英・仏・独・露語から、手話、絵文字までも。
言葉の研究者たちの、何と楽しく生き生きとしていることか。
こんな喫茶店で読み始め。
ミュールとは、女性用のファッショナブルなサンダルこと。
フランス語の mule からの借用。
本書では、日本語の〝下駄:げた〟がフランス語に借用された場合のことについて述べ、日本語が外来語を受け入れやすい構造を持っていることに言及する。
ヨーロッパ語の多くは、名詞に〝性〟を持つ。
フランス人にとっては、〝下駄〟は男性が履くものというイメージから〝男性名詞〟扱い。
かと思うと、ラテン語で〝a〟で終わる単数名詞のほとんどは〝女性名詞〟。
なので、〝下駄〟は〝女性名詞〟扱い。
と、〝男性名詞〟なのか〝女性名詞〟なのか認識が共通化してないらしい。
〝太陽〟は男性か女性か。
仏語では、男性
独語では、女性
露語では、中性
で、〝月〟は〝太陽〟の逆で、
仏語では、女性
独語では、男性
露語では、中性、かと思いきや 女性。
本夕、読了。
履歴書を10枚以上書いた。
そのうち3通を郵送した。
とするのがしっくりすると本書。
通は漢語で手紙・文書などを数える言葉。
葉は漢語で手のひらに隠れる程度の写真・名刺などを数える言葉。
枚は平らな形状のものなら、材質・大きさ・厚さを問わず何にでも、切手・布団、田畑にさえ、と。
しかし・・・
カレイを枚で数えるのは本書の説明で分かるが、ヘラブナ釣り師も釣果を枚で言うのは納得できない。
相撲の番付も枚で言う。
ヘラブナも相撲の番付も〝平らな形状〟とは言い難いが・・・(^^;
最近のコメント